脱毛に通い始めると、肌トラブルが不安になる方は多いのではないでしょうか。
肌に症状が出たときのことを想定して、事前に肌トラブルの知識を知っておくことが重要です。
肌トラブルのよくある症状として、むだ毛を処理した後、毛穴が赤く腫れ、ヒリヒリとした痛みを感じることがあります。
これは毛嚢炎といい、脱毛を行った人がよくでてしまう症状です。
そこで今回は事前に知っておきたい毛嚢炎について、自分で治す方法や症状が出てしまう原因、対処方法や予防策についても解説します。
万が一、症状が出てしまった場合に冷静に対処できるように、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
目次
毛嚢炎を自分で治すことはできる
ニキビに似た赤いぶつぶつが出る毛嚢炎ですが、自分で治すことは可能です。
毛嚢炎とは、脱毛をすることで毛包に炎症ができた状態で、別名毛包炎とも呼ばれます。
脱毛中に毛嚢炎ができた場合には、ニキビ同様特別な処置は必要なく、5日ほど放置しておけば自然と治ることが多いためです。
しかし、時間をおいても、毛穴の赤い腫れが引かなかったり、ヒリヒリした痛みが改善しないなど、症状が悪化している場合には、対策をうつ必要があります。
通っている脱毛クリニックに相談したり、皮膚科を受診してください。
毛嚢炎の症状
毛嚢炎には大きく分けて3つの症状が出ることが多いです。
- 赤みが出る
- 軽い痛みがある
- 膿が溜まって皮膚が盛り上がる
毛嚢炎の見た目はニキビに似たぶつぶつが1つだけポツリとできたり、多発して現れ、毛穴の周辺に赤みや腫れができます。
軽度の毛嚢炎の場合には、痛みもなく数日放置しておけば自然と治すことができます。
しかし、悪化すると、硬いしこりになり、赤みや痛みだけでなく発熱も起きます。
一般的には数日で自然治癒することができるため、自分で治すことができますが、炎症が悪化していたり、改善しない場合にはクリニックに相談して医師の診断を受けてください。
毛嚢炎とニキビの違い
毛嚢炎はニキビと非常に似ている見た目ですが、毛穴の奥にある毛包に細菌が入り込んで起こる炎症のことです。
毛嚢炎の症状としては、かゆみや痛みはなく、白いぶつぶつが現れたり、毛穴の患部が赤く突起します。
ニキビと勘違いしてしまう可能性があるため、毛嚢炎とニキビを見極められるようになっておくと、対処がスムーズにできます。
放っておいても通常は2週間ほどで、自然に治ることが多いです。
しかし、ひどい場合には熱を持ったり痛みが生じることもあるため、心配な場合にはクリニックを受診してください。
毛嚢炎とニキビを見極めるポイント
毛嚢炎とニキビを見極めるポイントは、傷みの有無と中に芯があるのかどうかです。
ニキビには中に芯があり痛みがあります。
毛嚢炎の場合には、ニキビのような芯はなく傷むことはありません。
触れる状態であれば、触ってみると、違いを確認できます。
ただし、注意点として毛嚢炎もニキビもむやみに触り過ぎてしまうと、症状悪化の原因となりかねません。
もし触って確認したい場合には、爪などが尖っていないか確認し、汚れていない清潔な手で優しく確認するようにしてください。
万が一、症状が安定せず、炎症が強くなったり、化膿してしまう場合にはニキビの可能性が高いです。
また、毛嚢炎ができる箇所ですが、女性は脇や膝に出来やすいです。
男性は、ヒゲ周りに毛嚢炎ができるケースが多いため覚えておくと、冷静に判断できます。
1個だけの場合もありますが、数個〜数十個が集まってできることもあります。
毛嚢炎ができやすい箇所
脱毛後にできてしまいやすい毛嚢炎ですが、脱毛をしていればどこにでもできる可能性があります。
特にできやすい箇所は、皮脂が多く傷がつきやすいところになります。
特に顔は皮膚が薄いため他の箇所に比べ肌が敏感なのでできやすいと考えられています。
その他にも、脇や背中、VIOも毛嚢炎を起こしやすいです。
VIOの場合、むだ毛が多く蒸れやすい箇所のため、毛穴に常在菌が入り込みやすいです。
毛嚢炎にならないように、しっかりとした対策とケアをしてあげてください。
原因と毛嚢炎を自分で治す対策
では、なぜ脱毛を通して毛嚢炎ができてしまうのか、気になるところです。
改めて原因と対策について整理したので、参考にしてみてください。
肌のバリア機能の低下
まず毛嚢炎ができてしまう原因として、肌のバリア機能が低下していることが挙げられます。
肌のバリア機能とは、肌の表面にある角質層から成り立っており、うるおいを蓄えて、外部刺激や乾燥から肌を守る機能のことをいいます。
脱毛によって肌がダメージを受け、毛穴や小さな傷口から細菌である黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌、緑膿菌などが入りやすくなっています。
つまり、ツヤがありきれいな肌を健康に保つためにはバリア機能が整っている必要があります。
肌のバリア機能を維持したい場合には、肌のターンオーバーと呼ばれる新陳代謝を意識することが重要です。
ターンオーバーをくり返すことで、角層細胞を定期的に入れ替え、肌のバリア機能の低下を防ぐことができます。
ただし、加齢や生活習慣の乱れ、睡眠不足ホルモンバランスの影響などによって、ターンオーバーのサイクルが乱れてしまいやすいです。
ターンオーバーのサイクルが乱れ続けると、肌のバリア機能も低下させてしまい、毛嚢炎を発症しやすくなる原因となります。
肌のターンオーバーを正常に保つために、規則正しい生活をして、あまりストレスをためないように意識してください。
清潔でない道具を使用した
毛嚢炎ができてしまう原因のひとつとして、自己処理の仕方や道具も大きく関係します。
例えば、清潔ではないカミソリやシェーバーなどの道具を使用して除毛を行ったとします。
その際、敏感な肌に傷ができてしまったり、毛穴から肌の内部に細菌が入り込んでしまうというケースが考えられます。
そのため、自己処理をする場合に、長期間使用せずにほったらかしにしていた道具を使うのはおすすめできません。
また、浴室などのジメジメした環境は雑菌が繁殖しやすいとされている場所のため、浴室で保管されている道具は極力使用しないようにしてください。
万が一、急ぎで対応したい場合ややむを得ない理由があり、清潔でない道具を使用する際には、菌が大量に繁殖していることもあるので、慎重に自己処理を行ってください。
できれば、定期的に消毒をしたり、刃を交換したりするなど、自己処理に使用する道具は常に清潔な状態を保つようにしてください。
また、マスクのムレも細菌増殖の原因となり得ます。
マスクはムレにくい物を選ぶように工夫したり、こまめに取り換えて衛生面に気をつけることをおすすめします。
保湿していても肌に触れるものが不潔では意味がないため、保湿と合わせて、肌に触れるものは清潔に保つことを意識してください。
刺激が強い除毛で肌に負担がかかっている
自己処理として除毛をされている方も多いですが、除毛を繰り返すことで肌に負担がかかり、毛嚢炎を引き起こす原因となっている可能性も考えられます。
特に男性の場合には、身だしなみとして定期的にひげの手入れをしている方が多いです。
清潔感を保つためには避けらないもののため、頻度を減らすなど調整をすることは難しいですが除毛以外の方法もおすすめです。
例えば、カミソリではなく電気シェーバーを使ってみるなど、毛嚢炎にならないように適切な方法でお手入れをするように心掛けてみてください。
自己処理が面倒な場合には、顔脱毛などもおすすめです。検討してみてはいかがでしたでしょうか。
毛嚢炎ができた場合の注意点
毛嚢炎ができた場合に、痛みがあるのか軽く触れる程度で触ることは問題ありません。
しかし、必要以上に触ったり、自分でつぶしたりすることは避けてください。
万が一、毛嚢炎が化膿してしまった場合に、毛嚢炎を自分で潰して膿を出したくなる気持ちはわかりますが、結果的に治るのに時間がかかったり、跡が残ってしまう可能性があります。
炎症をさらに悪化させてしまわないように、自分で潰さずに病院に相談してください。
病院で、適切な処置を受けることが一番リスクが低いといえます。
バリア機能を高める方法
毛嚢炎を自分で治すことはもちろんのこと、毛嚢炎を悪化させないことも大切です。
最も重要なことは肌のバリア機能を高めることです。
ここでは、バリア機能を正常に維持し、肌の表面にある角質を正常な状態にするための方法について解説します。
保湿のし過ぎに注意
乾燥している場合は適度な保湿は必要ですが、毛嚢炎になった場合、過度な保湿には注意が必要です。
たっぷり保湿した方が早く治りそうに思いますが、反対に毛嚢炎が悪化する場合もあります。
そのため、毛嚢炎ができたときの保湿方法としては、肌につけてヒリヒリしない低刺激の保湿剤を選び、適度な保湿ケアを心がけることが大切です。
保湿剤によっては、アルコールなど揮発性の物質や香料が含まれているものがありますが、刺激となってしまうため避けることをおすすめします。
強くこするなど物理的に強い刺激を避ける
お風呂で身体をゴシゴシと洗う人は、肌を激しくこすることで必要な皮脂まで落としてしまい、肌の乾燥を招きバリア機能が低下する恐れがあるため、注意が必要です。
いつもの癖で、物理的な強い刺激を肌に与えてしまうと、軽度の毛嚢炎にさらなるダメージを与えてしまい、悪化させてしまう可能性があります。
また、お風呂から上がったあとのタオルドライにも注意してください。
タオルを肌に優しく押し当てるように意識し、水分を取り除いてください。
肌への刺激が気になる方は、タオルの素材を柔らかく、刺激が少ないコットン素材のものを選んで使うのもおすすめです。
物理的な紫外線対策を行う
外出時の紫外線対策を行うと、皮膚へのダメージを抑え免疫の低下を防げます。
対策を行わずに、紫外線をたくさん浴びることによって、リンパ球の働きが一時的に低下し、毛穴での雑菌の繁殖を促してしまいます。
きちんと対策を行えば、毛嚢炎の発生を抑え、皮膚免疫、特に皮膚のリンパ球は皮膚の雑菌の繁殖を抑えられます。
毛嚢炎などの肌トラブルの原因となる細菌の侵入を防ぐためには、免疫の働きが重要です。
日焼け対策と聞くと、日焼け止めクリームのイメージが強いですが、あまりおすすめはできません。
理由としては、日焼け止めクリームの効能が刺激になってしまうためです。
また、クリニックによっては麻酔クリームや施術クリームを使用するため、拭き取る作業も面倒です。
日ごろから皮膚を清潔に保つためにも、物理的な紫外線対策として、日傘や帽子などの対策がおすすめです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
- 毛嚢炎は、ニキビ同様特別な処置は必要なく、5日ほど放置しておけば自然と治る
- 毛嚢炎とニキビは非常に似ているが、傷みの有無と中に芯があるのかどうかで見極められる
- 皮脂が多く傷つきやすかったり、蒸れやすい顔やVIOは毛嚢炎ができやすい
- 毛嚢炎を自分で治すには、肌のバリア機能を高めることが大切
ぜひ参考にしてみてください。
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