ニキビと似ている毛嚢炎 その違いとは

「顔以外の部位にブツブツとできものができる」「脱毛後の肌荒れをしてしまう」そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか?

もしかしたら、そのブツブツは毛嚢炎かもしれません。

毛嚢炎はニキビと同じような見た目なため、ニキビと勘違いしてしまっていることも…!

それでは、毛嚢炎とニキビとは何が違うのでしょうか?

今回の記事では、毛嚢炎とニキビの違いと毛嚢炎の予防や治療方法など基礎知識に加えて、脱毛と毛嚢炎の関係についても詳しく解説していきます。

これから脱毛を考えている、肌トラブルに悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください!

毛嚢炎とは

疑問を持つ女性

まず、毛嚢炎とはなんなのでしょうか?

毛嚢炎は皮膚に細菌が入り込むことで、炎症を起こしてしまう細菌性感染症です。

皮膚にできた小さな傷からも発症することがあるため、カミソリでも自己処理や男性の場合は髭剃りでも発症することが多いです。

症状としては赤みがあり、中央に膿をもった盛り上がりがみられます。痛みが伴うことも。

肌のバリア機能が低下していたり、アトピー性皮膚炎の人は発症しやすい傾向がみられます。

毛嚢炎が発症しやすい部位

毛嚢炎は全身どこでも発症します。

しかし、毛嚢炎を発症する菌は皮脂が多いところや高温多湿な場所を好みます。

そのため、発症しやすい部位は首の後ろや太もも、臀部、デリケートゾーンです。

首の後ろや太ももは髪の毛や衣類の摩擦で傷つきやすく、臀部やデリケートゾーンは下着で蒸れたり、摩擦が起こりやすいのが理由となります。

毛嚢炎の原因菌

毛嚢炎の原因となる菌は「黄色ブドウ球菌」と「表皮ブドウ球菌」です。

黄色ブドウ球菌

黄色ブドウ球菌は人や動物の傷口や皮膚や手指などに存在する常在菌のひとつです。

さまざまな病気の原因となる細菌でもありますが、傷口の状態を清潔に保つことで炎症を防ぐことができます。

皮膚状態が悪いと菌が増えて、皮膚炎を引き起こすため、毛嚢炎に繋がってしまうのです。

表皮ブドウ球菌

表皮ブドウ球菌は皮膚の表面や毛穴に多く存在する細菌で黄色ブドウ球菌と同様、肌の常在菌のひとつです。

表皮ブドウ菌は皮膚状態を正常に保つ働きをしており、皮膚のバリア機能を正常に保つ役割があります。

そのため、表皮ブドウ球菌は黄色ブドウ球菌が増えるのを防ぐといった重要な働きを担っている菌なのです。

毛嚢炎はふたつの細菌が原因で起こる皮膚炎であり、この原因菌がニキビと毛嚢炎の大きな違い

となります。

毛嚢炎が悪化すると…

毛嚢炎は悪化してしまうと、硬いしこりのようなものができます。

強い痛みや熱をもつこともあり、一般的には「おでき」と呼ばれることが多いです。

さらに悪化してしまうと「よう」と呼ばれ、隣り合う炎症が広がってしまい、強い痛みや熱をもつ以外にも発熱や体調不良といった症状がでることがあります。

ニキビとは

ここからはニキビについて詳しく解説していきます!

ニキビとは皮脂が毛穴に詰まる、皮脂が増える、アクネ菌が増えることで毛穴の出口が詰まることで発生することが多いです。

皮脂の分泌やアクネ菌が増える原因には、食生活の乱れやストレス、睡眠不足などの生活習慣も関わっており、ホルモン分泌が異常に増える思春期にも発生することが多くなるのが特徴となります。

ニキビの種類

ニキビは大きく3種類にわけることができます。

白ニキビ

ニキビの初期段階。毛穴に溜まった皮脂が古くなり、白く見えることからそう呼ばれています。

黒ニキビ

白ニキビが少し進行した段階

毛穴に溜まった皮脂が空気に触れることで酸化し、黒っぽく変色したものです。

赤ニキビ

黒ニキビが悪化してしまった段階

毛穴に詰まった皮脂に雑菌が繁殖し、炎症を起こしている状態です。

ニキビの周りが赤くなるため、赤ニキビと呼ばれています。

ニキビが発症しやすい部位

ニキビは全身にできますが、基本的におでこやあごなどの顔にできるブツブツをニキビと呼ぶことが多いです。

特に思春期にはニキビが発症しやすく、男性ホルモンが皮脂の分泌を高めてしまうのが原因と考えられています。

毛嚢炎とニキビの違い

ここまで、毛嚢炎とニキビの違いについて解説してきました。

毛嚢炎とニキビの大きな違いは原因菌にありましたね。

しかし、毛嚢炎もニキビも毛穴の炎症であることに違いはありません

そのため、原因菌や発症する理由が違ってもしっかりと予防・治療する必要があります。

どちらも皮膚を清潔に保つことが悪化しないための対策ですので、毛嚢炎かニキビなのか迷ったときにはきれいに洗い、雑菌が繁殖しないように気をつけることが大切です!

脱毛で毛嚢炎ができてしまう理由

毛嚢炎は皮膚への小さな傷でも発症することがあります。

そのため、脱毛後に毛嚢炎を発症してしまうことは少なくありません。

脱毛では皮膚に直接傷をつけることはありませんが、レーザーや光脱毛などで肌へのダメージは少なからずあります。

そして、脱毛後の肌はバリア機能が低下しており、肌が炎症を起こしやすい状態になってるのです。

もちろん、自己処理を行う際にカミソリや毛抜きで処理を行うことも皮膚へ負担をかけるため、毛嚢炎などの炎症に繋がる原因となってしまいます。

では、毛嚢炎はどのように予防していけばよいのでしょうか?

毛嚢炎の予防方法

毛嚢炎を予防する方法は肌を清潔に保つということです。

これはニキビを予防する、悪化させないためにも必要なこととなります。

症状がひどくなければ肌を清潔にすることで、症状は約1週間で良くなることが多いです。

男性であれば、髭剃りを一時的に控えるなどの対策が必要になるかもしれません。

皮膚を清潔に保つ方法としては、抗菌効果がある石鹸などを使用するのがおすすめ。

自己処理を続けることも肌のバリア機能を低下させ、肌の炎症に繋がってしまうため、注意しましょう。

皮膚の水分量を保つことも、大切になるため、皮膚の保湿もしっかりと行うと◎

早めに治したいときには、市販の抗菌成分配合の外用薬を使用してもいいかもしれません。

毛嚢炎の治療方法

毛嚢炎ができてしまったときは、予防方法と同様に肌を清潔に保ちましょう

雑菌が繁殖するのを抑えます。

しかし、様子をみても症状が悪化するようであれば皮膚科への受診が必要になることも。

赤みや痛みが強いときには、原因菌にあった抗菌薬の内服や外用を処方されることが多いでしょう。

悪化した状態にもよりますが、皮膚を切開して、膿をだす治療が必要になることもあります。

毛嚢炎もニキビも同じですが、必要以上に触ったり、指でつぶしたりしないようにしましょう。

早く治すためには、生活習慣も重要になります。

なるべく、規則正しい生活を心掛けるようにしましょう!

正しいスキンケアできれいな肌を目指そう

毛嚢炎もニキビも、肌を清潔にすることで防ぐことができます。

そのため、なるべく肌の状態が悪くならないように日常的にしっかりとスキンケアを行うことが大切です。

汗をかいたときはシャワーを浴びたり、着替えたりなど雑菌の繁殖を抑えることが重要。

とくにデリケートゾーンは蒸れやすく、菌が繁殖しやすいため、通気性の良い下着などをつけるのもおすすめです。

入浴後や洗顔後には自分にあったスキンケアを行うようにしましょう。

洗顔料やボディソープなどを使用したり、お風呂に入ることで皮膚のバリア機能は低下します。

保湿をしっかりと行うことで、肌への刺激を防ぐことができるのです!

自己処理や脱毛に注意

自己処理を行うときには、なるべく肌への負担が少ない方法を選びましょう。

脱毛後も肌がダメージを受けており、炎症を起こしやすい状態になっています。

肌を傷つける刺激に注意しましょう。

肌の健康は睡眠や栄養をしっかりと摂ることで維持することができるので、脱毛や自己処理を行った日には肌と体を労わってあげましょう。

生理前などのホルモンバランスが崩れやすい時期には、肌も敏感になっていますので脱毛はなるべく避けるようにすると◎

ニキビと毛嚢炎の違いは原因菌!予防することで健康なきれいな肌に

ニキビと毛嚢炎の違いと予防や治療方法について詳しく解説してきました。

この記事では、

  • 毛嚢炎の原因はブドウ球菌、ニキビは皮脂詰まりやアクネ菌
  • どちらも皮膚を清潔に保つことが重要
  • 毛嚢炎の場合、悪化することで強い痛みを伴うことがある
  • 正しいスキンケアで肌の水分量を高め、乾燥しないように心掛けることが大切

ということを説明してきました。

ニキビも毛嚢炎も原因菌が違えど、皮膚の炎症であることに違いはありません。

そのため、しっかりと予防する・治療を行うことが皮膚を健康に保つためには必要なこととなります!

季節や肌の状態にあったスキンケアや規則正しい生活習慣を行うようにしましょう。

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