肌をきれいに仕上げるために通い始めた脱毛なのに、脱毛後も毛が生える現象が起こることをご存じでしょうか。
これを硬毛化といい、脱毛をしている人は事前に知っておきたい基礎知識の一つでもあります。
脱毛後も毛が生えることを知っていれば、慌てず適切な対処をすることで、効率よく脱毛を進めることができます。
そこで今回は、脱毛後も毛が生える原因や顔になりやすい硬毛化、ポップアップ現象などについても紹介します。
例え、脱毛後に硬毛化してしまったとしても、対処法を知っていれば安心です。
ぜひ参考にしてみてください。
目次
脱毛後も毛が生える
脱毛をすれば、脱毛後にムダ毛に悩まされることはないと思っている人がいますが、これは間違いです。
個人差や脱毛方法にもよりますが、脱毛後も毛が生えることはあります。
医療脱毛の場合、出力が強いレーザーでムダ毛にアプローチをしているため、施術後に脱毛を受けた部位の毛が、根元からポロポロと抜け落ちてきたりします。
これをポップアップ現象と呼びますが、脱毛をした成果を感じることもできるため、もう二度と毛が生えてくることはないと勘違いしがちです。
実は、医療脱毛のレーザーによって毛根が破壊されたものの、残念ながら一度で毛根を破壊しきることはできないのです。
そのため、ポップアップが起きた毛でも、再度毛が生えてくることはよくあり、医療脱毛の場合には完了までに平均5〜6回のレーザー照射が必要とされています。
脱毛は一度で完了することはなく、何回か脱毛を続ける必要があることは覚えておいてください。
ポップアップ現象と毛周期
脱毛後、脱毛当日にポップアップ現象が起きる毛があれば、数日たってもポップアップ現象がみられない毛があります。
ポップアップ現象自体が脱毛効果を実感しやすいことから、毛が抜けないと脱毛に失敗したのか不安になってしまいますが、心配する必要はありません。
ポップアップ現象は、毛が太くて濃い部分が起きやすい傾向にあります。
VIOやワキなどの毛が濃い脱毛箇所はポップアップ現象が起きやすいですが、顔などは細く柔らかい毛なので、ポップアップ現象が起こりづらいということです。
また脱毛には、毛の毛周期がとても重要とされています。
毛の生え変わりには、成長期、退行期、休止期という3つのサイクルが存在し、脱毛効果が期待できる毛周期の状態は、成長期です。
脱毛は基本的に成長期の毛にしかアプローチが出来ないため、それ以外の毛にダメージを与えても脱毛効果はありません。
もし、脱毛施術時に退行期や休止期の毛が残っていた場合には、毛が抜けずに生え続けることもあり得ます。
脱毛後も毛が生える状況を打破したい
脱毛効果を実感するためにも、できる限りポップアップ現象が正常に行われるようにしたいと望んでいる方は多いのではないでしょうか。
脱毛後も毛が生える状況を打破したい場合には、脱毛後の過ごし方が肝心です。
ここでは、毛が生える状況を打破し、正常にポップアップ現象が起きるための対策を紹介します。
脱毛後の保湿が重要
脱毛後は強いレーザーで照射されていることもあり、肌は非常に乾燥しやすい状態です。
肌が乾燥しているとバリア機能も低下し、思わぬ肌トラブルを招いてしまう可能性もあるため、保湿剤を顔全体にまんべんなく、すりこむようにしっかりと塗り、保湿を行ってください。
保湿をしっかりと行うことで施術による皮膚へのダメージを癒し、回復するまでの時間も短縮することが期待できます。
特にお風呂上がりや洗顔後は水に触れたため、乾燥しがちです。
日頃から保湿を心掛けて、忘れずにしっかり保湿するように心掛けてください、
脱毛後は熱や光による刺激によって、水分が失われているため、保湿ケアを行わずに放置してしまうと、肌は乾燥し老化現象とされている、シワ、肌色がくすむ、シミができやすくなる原因にもなります。
脱毛の施術をしてホッとしてしまいがちですが、水分が失われている状態の肌をそのまま放置したり、保湿を怠ったりしないように気をつけてください。
一度乾燥状態が慢性化してしまうと、改善するのにも時間がかかります。
肌トラブルが起きている肌には、施術もできないため、日ごろから保湿ケアで肌の状態を整えておくことが大切です。
アルコールを控える
脱毛後、避けたいこととして血流がよくなることが挙げられます。
アルコールは、血行を促す作用があり、血流がよくなることでかゆみを感じたり赤みが出てしまうだけでなく、肌の新陳代謝を低くする要因にもなります。
さらに、新陳代謝が悪いと、正常に肌のターンオーバーが行われないため、毛が抜け落ちにくくなり、脱毛の効果が薄れてしまう場合もあります。
脱毛期間中だけは、アルコールを控えることをおすすめします。
なお、少しであれば過剰に反応しないのでは?と疑問に感じる方も多いですが、どの程度のアルコールを摂るとトラブルが起こりやすくなるのかは、人によって異なります。
日によって体質や体調も変わるため、できる限り脱毛を受ける日の飲酒は控えてください。
毛抜きで自己処理しない
脱毛後、自然と抜ける毛もあれば、ピンセットなどで力を入れなくてもスルリと抜ける毛もあります。
また、次の脱毛の施術までにどうしても新しいムダ毛が生えてきてしまいます。
脱毛をしているからこそ、毛が生えるとどうしても気になってしまいます。
ポップアップが起きている毛とそうでない毛は、素人目ではなかなか区別がつかないため、もし自己処理を行うのであれば、毛抜きで無理やり引っ張る処理方法だけは避けてください。
毛を抜いてしまうと、次回施術をしたい毛を毛根ごと抜いてしまいます。
脱毛の施術では、成長期の毛にダメージを与える必要があります。
そのため、自己処理で毛根を抜いてしまうと、アプローチしたい毛がなくなってしまうため、例え脱毛を行っても全く効果を得られません。
さらに、脱毛後は強いレーザーの力によって肌が乾燥しやすく、毛穴もダメージを受けている状態のため、毛抜きによって、毛穴を傷つけてしまう恐れもあります。
顔になりやすい硬毛化とは
硬毛化とは、多毛化や増毛化とも表現されますが、脱毛することによって脱毛する前に比べて毛が太くなっている現象のことです。
しかし、実際には人の毛穴の数は生まれつき決まっており、変化することは考えられません。
もちろん、脱毛によって毛穴が増えることもないため、脱毛以前と比べて毛質が変化したというのが正しいです。
脱毛することによって、毛が太く、硬くなってしまい、以前よりも毛が増えたように感じる人は多いです。
硬毛化は誰しもがなる可能性があるものの、起こる頻度はごくまれで、100人に1人程度だと考えられています。
硬毛化かどうか分かるタイミング
硬毛化かどうか分かるタイミングですが、脱毛をはじめてすぐにわかるものではありません。
症状がでるのは、だいたい施術を開始してから1〜3カ月程度時間が空いた後のことが多く、症状にも個人差があり、数本で済むケースもあれば、ほぼすべての毛が硬毛化してしまうこともあります。
硬毛化になるのがこわくて躊躇している人もいるかもしれませんが、事前に判定することは難しいため、実際に脱毛を開始して施術を受けてみないとわからないのが現状です。
現在サービスを提供しているほとんどの脱毛サロンや医療脱毛クリニックではカウンセリングの際に、硬毛化のリスクについても説明してくれます。
どの程度硬毛化してしまうリスクがあるのか、やってみなければわからないものの、不安な方は事前のカウンセリング時にスタッフに相談することをおすすめします。
硬毛化の原因
脱毛で綺麗な肌を目指しているのに、反対に毛が濃く目立ってしまう硬毛化だけは、避けたいところです。
硬毛化になってしまう原因ですが、現時点ではその原理ははっきりと解明されていません。
しかし一説では、本来は抜けるはずだった毛が、脱毛による強い刺激を受けて活性化してより剛毛な毛になってしまう可能性があるとされています。
そのため、脱毛時の出力が調整された場合やムダ毛にうまく反応しなかったりすると、本来の目的とは異なった刺激となり、発毛組織が活性化してしまうことが考えられます。
しかし仮説に過ぎないため、どの脱毛機を使っていても硬毛化のリスクは避けられません。
詳しい原因がまだわかっていないからこそ、硬毛化しやすい部位や毛質、なりやすい人の特徴についてはしっかりと理解しておいてください。
硬毛化しやすい部位
硬毛化しやすい部位の特徴が、毛質が柔らかく産毛が多い部位です。
脱毛はメラニン色素に反応して、ムダ毛にアプローチしています。
産毛は細くてメラニン色素が少ないため、脱毛機を選ばないと通常の脱毛機では反応しづらく手間がかかる毛と覚えておいてください。
では、とくに硬毛化しやすい部位について、まとめました。
自分が脱毛する部位は該当するのかチェックしてみてください。
顔
顔脱毛は近年男女ともに人気のある部位ですが、顔は皮膚が薄く敏感で産毛が多いため、硬毛化が起きやすい部位です。
中でもフェイスラインであるあごからもみあげにかけては、パッと見では目立たない細い毛がたくさん生えています。
まさに硬毛化になりやすい毛質といえます。
背中~うなじ
産毛が多いとされる、背中からうなじも該当部位です。
硬毛化のリスクが高く、全体的に濃い毛が生えてきてしまったり、数本のみが濃くなるケースもあります。
肩~上腕の外側
学生の時などは水泳や体操着に着替える機会が多く、特に気になっていたかもしれませんが、肩周りから二の腕の外側にかけての部位も、産毛が多い部位です。
大人になると露出する機会が減るものの、ふわふとした柔らかい毛のため、硬毛化が起こりやすく、リスクが高い部位といえます。
硬毛化になりやすい人の体質
硬毛化になりやすい部位が分かりましたが、実は毛質とは別に、硬毛化しやすい体質もいます。
とはいえ、紹介する特徴に当てはまらない場合もあります。
硬毛化は誰しもなりうる可能性があることは念頭においたまま、あくまでも参考としてご一読ください。
体毛が薄く産毛が多い人
体質は人それぞれですが、毛が濃く太い体質の人は硬毛化になりにくい傾向にあります。
どちらかというと、毛が産毛のように細く薄い人の方が起こりうる確率が高いです。
先でも紹介したように、脱毛でダメージを与えるはずが、産毛にはうまく反応せずに、毛根に刺激を与えてしまい活性化してしまうのです。
そのため、もともと体毛が薄く、全体的に産毛が多い人は硬毛化にならないように注意が必要です。
毛根が深い位置にある人
毛根の位置には、個人差があり、生まれつき毛根が浅い位置にあったり、深い位置にあったりとさまざまです。
一般的に、毛根は皮膚表面から3.5㎜〜2㎜程度の深さにあるとされていますが、例えば毛根が深い位置にあった場合、脱毛のレーザーが届きにくくなります。
浅ければしっかりとムダ毛にアプローチができ、毛根に無駄な刺激を与えずに済みます。
しかし、毛根が深いためにしっかりと毛根にダメージを与えられず、逆に適度な刺激となり、ムダ毛を活性化させてしまうリスクが高くなります。
自分が毛根が浅いのか、深いのか確認したいと考えた人は多いのではないでしょうか。
しかし、残念ながら毛根の深さを見た目で判断するのは難しく、クリニックでも判断してくれないケースが多いです。
とはいえ、毛根が深い位置にあったとしても、硬毛化の確率が高いだけで、必ず硬毛化してしまうわけでもないので、気になる方はクリニックで相談してみてください。
毛量が多い人
毛質には個人差があり、もともとの毛の量が多い人もいれば、普段生活をしている時には気にならない程度の毛量の人もいます。
硬毛化になりやすい人の傾向として、毛が密集していて、毛量が多い人が、硬毛化になってしまいやすい可能性があります。
施術時に毛が密集していると、レーザーが均等に当たらず、照射漏れしてしまい、脱毛後も毛が生える原因となります。
当たり前ですが、照射が行き当らなかったムダ毛は、硬毛化してしまうリスクがあるため、毛量が少ない人より、生まれつき毛量が多く、特にムダ毛が密集している部位は硬毛化のリスクが高いことを知っておいてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
- 個人差や脱毛方法にもよるものの、脱毛後も毛が生えることはある
- 硬毛化を避けるためにも、脱毛後はしっかりと保湿を行い毛抜きでの自己処理は避ける
- 硬毛化かどうかは1~3か月程度で分かる
- 硬毛化の原因は解明されていないものの、柔らかく細い産毛がある部位にはできやすい
ぜひ参考にしてみてください。
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