硬毛化とは?脱毛しても毛が濃くなる原因と対処法

硬毛化

「硬毛化」という言葉はご存じでしょうか?

あまり聞き慣れない言葉ですが、硬毛化とは何回か脱毛した後に、今までよりも濃く太い毛が生えてくる現象のことです。

毛をなくすつもりで脱毛したのに、逆に毛が濃くなってしまうのは困りますよね。しかし、原因と対処法がわかれば心配はいりません。ムダ毛のお手入れは地味に大変ですし、肌荒れの原因にもなります。脱毛をしてストレスフリーでツルツルの肌を目指しましょう!

この記事では、硬毛化の原因や対処法について紹介していきますので是非最後までご覧ください。

硬毛化(・増毛化)って何?

脱毛

脱毛は体に刺激を与えるのでリスクがつきものです。脱毛のリスクには「硬毛化」、「増毛化」といったものがあります。

  • 硬毛化:何度かレーザー脱毛や光脱毛後に以前よりも毛が濃く太く生えてしまうこと
  • 増毛化:何度かレーザー脱毛や光脱毛後に以前よりも毛が多く生えているように見えること

生まれ持った毛穴の数は決まっていて、脱毛により毛穴は増えることはありません。毛穴が増えるわけではないので、実際に毛が増えるとは考えにくいです。毛が太くなったり硬くなったりするため、毛が増えたように感じると言われています。2種類のリスクをあげましたが、今回の記事は「硬毛化」に焦点を絞っていきます。

硬毛化になるのは極まれ

硬毛化になる確率はとても低く1~10%と言われています。わたしも脱毛の経験はありますが、運良く硬毛化にはなりませんでした。

1998年~2003年の5年間、スペインの皮膚科で脱毛を受けた人を対象に調査をしました。正確な発生率はわかっていませんが、543人に施術して、約10.5%の57人に硬毛化が見られたという報告がありました。硬毛化になるのは極まれで、性別の違いや生まれつきの毛の濃さ、毛の量は関係ないと言われています。

症状は施術後すぐ出てくる?

硬毛化は施術から1~2ヶ月後くらいから現れます

施術後にすぐわかるわけではなく、しばらくして毛が生え始めた頃に毛が徐々に濃くなったと感じます。毛が生えそろわないうちに、毛が濃くなったと感じる場合は硬毛化ではない場合があります。人によって一部の毛だけが濃くなったり、全体的に濃くなったりします。

硬毛化ではないケース

  1. カミソリ使用後に生えてきた毛が濃い:カミソリを使うと断面が太くなるため濃くなったと感じる
  2. カミソリ使用後にポツポツと毛穴が目立つ:毛の断面が見えるため目立つ
  3. 前回の脱毛後よりも今回の脱毛後の方が毛が濃い:毛によって毛周期が違うため、多くの毛が生える時期だと毛が濃くなったと感じる

脱毛を何回すると症状が現れる?

確実に何回目とは決まっていません。数回~数十回と報告がありますが、4~5回くらいで硬毛化になったという報告が多いです。脱毛して1~2回程度では硬毛化になることは少ないです。

硬毛化が起こりやすい人とは?

硬毛化になりやすい人の特徴は以下のような人です。

  • 20代〜30代前半
  • 色白
  • 毛穴が開き気味
  • うぶ毛が多い
  • 極端に痛みに弱い
  • 体毛が薄い
  • 深い場所に毛根がある
  • 毛量が多く密集している

上記の特徴に当てはまっても硬毛化しにくい人や、当てはまらなくても硬毛化しやすい人もいるので参考程度に確認してください。

体毛が薄い

体毛が薄い人というのは意外かもしれませんが、脱毛器はメラニン色素に反応して刺激をすることで毛が抜けていきます。メラニン色素が薄い細い毛やうぶ毛の人は脱毛器の反応が鈍くなるため、刺激を受けて硬毛化しやすい傾向があります。そのため、体毛が薄い人は、体毛が濃い人よりも硬毛化のリスクが高いと言われています。

深い場所に毛根がある

深い場所に毛根があればあるほど脱毛機のライトやレーザーが届きにくくなり、しっかりと毛根にダメージを与えられなくなります。

一般的に毛根は皮膚表面から3.5㎜~2㎜程度の深さにありますが、毛根の深さには個人差があります。毛根の深さは見た目ではわかりにくいですが、毛根が深い毛は根っこがしっかりしているため太い毛になりやすいです。毛が太くハリがある場合は毛根が深い可能性があるので注意しましょう。

毛量が多く密集している

生まれつき毛量が多く密集している方は、硬毛化になる可能性が高いです。毛が密集している部位は、脱毛機のエネルギーが均等に当たらないためうまく照射できず、硬毛化になる可能性が高くなります。毛がまばらに生えている方や、毛量が少ない方よりは、生まれつき毛の量が多く密集している方のほうが、硬毛化になるリスクは高い可能性があるので注意しましょう。

硬毛化になりやすい部位とは?

硬毛化 二の腕

  • 顔(もみあげの下からあご下にかけてのフェイスライン)
  • うなじ
  • 肩まわり
  • 背中
  • お腹
  • 二の腕
  • 太もも

上記の部位が硬毛化しやすいです。硬毛化しやすい部位の特徴として、「うぶ毛が多い部位」、「皮毛角が大きい部位」といわれています。硬毛化がおこりやすい人の特徴でも記載しましたが、うぶ毛が多いと脱毛器がうまく当たらないため刺激を受けて硬毛化しやすい傾向があります。また、「皮毛角が大きい毛」とは、いわゆる「立っている毛」で、毛根が深いので熱エネルギーを与える表面積が少なく、脱毛が難しいといわれています。

なぜ硬毛化になってしまう?

硬毛化の起こる原因はハッキリとわかっていません。考えられる原因として、「発毛組織にしっかりダメージを与えられなかったことで、組織が活性化されて硬毛化が起きる」と言われています。脱毛器の出力が十分でない、または強すぎるなどの理由で、毛根がうまく刺激されなかった場合に毛根が活性化されて起こる可能性があります。

脱毛器のエネルギーが足りない?

脱毛器の照射エネルギーが足りない可能性があります。人間の体は傷を治そうとする働きがあり、毛を生やす組織に十分なエネルギーがうまく届かなかったことで、体が修復しようとします。そのことで毛を生やす組織を壊せなかった部分が逆に太く濃い毛を生やすのではないかと考えられています。

脱毛器のエネルギーが強すぎる?

逆にエネルギーが強すぎるために硬毛化してしまう可能性があります。強いエネルギーに反応した毛がすぐに壊され、発毛中枢のある部位まで熱が伝わりにくいため太く濃い毛が生えるのではないかと考えられています。

脱毛器の冷却機能がよくない?

脱毛器には表皮を損傷しないための冷却機能がついています。冷却しすぎたことによりエネルギーが毛に十分に伝わらず、太く濃い毛が生えるのではないかと考えられています。冷却を弱めると硬毛化のリスクが減りますが、逆にやけどのリスクが増えてしまいます。

脱毛後に皮膚を冷やしてはダメ?

クリニックやサロンによっては、やけど防止ではなく皮膚のヒリヒリ感を弱めるために脱毛後に冷却するところもあります。脱毛後の冷却により、脱毛器の効果が薄れて太く濃い毛が生えるのではないかと考えられています。

いくつか原因をあげましたが、どれが一番の原因かはわかっていません。どのようなサロンやクリニック、機器を使用しても硬毛化は起こる可能性があります。硬毛化になる可能性自体は10%程度と低いですが、脱毛にはリスクが伴うことを頭に入れておきましょう。

硬毛化にならない方法はある?

硬毛化の原因はハッキリわかっておらず、誰にでも起こる可能性があります。しかし、できる予防策をとっておけば安心して脱毛を受けることができます。

硬毛化しやすい部分は脱毛しない

硬毛化しやすい部位は「うぶ毛が多い部位」で、基本的にムダ毛自体少ない部分が多いです。脱毛しなくてもそこまで気にならないという人も多いでしょう。硬毛化が心配なのであれば、そもそもその部分は脱毛しないというのが一番簡単な予防方法となります。

硬毛化は心配だけど脱毛したいという方は、以下の方法を検討してみましょう。

脱毛器の出力を自分に合うように調整してもらう

脱毛機の調整は、基本的にスタッフにおまかせとなります。硬毛化を予防には、脱毛器の出力の調整が重要となります。施術の前にスタッフに肌質や毛質の特徴を詳しく説明しておくことがオススメです。そうすることで自分に合ったレベルを設定してもらえますよ。また、店舗数の多いサロンを選ぶといいでしょう。そういったサロンは、多くの方の肌質や毛質について知識が豊富なので、より正確に出力を調整してもらえます。

硬毛化しにくい脱毛器を選ぶ

脱毛器には様々な種類があります。硬毛化を防ぎたいのであれば、予防策として毛根を刺激しないタイプの脱毛方式を選びましょう。毛根を刺激しない脱毛方法は、S.S.C.脱毛やSHR脱毛といった種類です。一方、毛根に直接作用する脱毛器を使用すると、硬毛化のリスクが高くなるので、そのような脱毛器は避けましょう。

あらかじめ硬毛化の保証があるサロンを探す

サロンやクリニックによっては、硬毛化してしまった場合の保証が用意されていることがあります。先ほど挙げた特徴にもある、うぶ毛が多かったり、毛が密集していたりなど項目に該当する方は、そういったサロンやクリニックを選ぶと安心です。

保証内容はサロンやクリニックで異なるので内容をしっかり確認しておきましょう。調べたけどよくわからない場合は、サロンのスタッフに相談してみるといいでしょう。サロンによっては、コースが完了した後でも追加照射を無料でしてもらえることがあります。

硬毛化になった場合の対処法とは?

万が一硬毛化になっても、ずっとそのままというわけではなく対処法があるので安心してください。しかし、硬毛化した毛を戻すには、場合によって半年~1年以上の時間がかかってしまいます。硬毛化してしまった場合、元に戻るのに時間がかかることは覚えておきましょう。実際にどんな対処法があるのか確認していきましょう。

自然と治るのを待つ

硬毛化した場合何もしないのもひとつの方法です。毛の生え替わりのサイクルを待つことで、硬毛化した部分の毛も徐々に薄くなっていきます。放置することでだんだん元の毛に戻りますが、人によっては放置しても硬毛化が治らない場合もあります。また、硬毛化部位にはうなじや背中などの自分で処理するのが難しい部分もあり目立ってしまうので、放置して自然と治るのが待てない人も多いです。

いくら放置しても状態が変わらないときは、サロンに相談してみましょう。

出力を調整して照射を続ける

サロンによって、硬毛化となった場合に追加照射の保証があるところもあります。サロンと相談し、追加で照射することで硬毛化が改善するケースもあります。追加照射の場合は細かい出力の調整などが必要になります。しかし、追加で照射してもすべての硬毛化に効果があるわけではないのが現状です。

ほかの脱毛器や方法を検討する

硬毛化したら、今までの脱毛方式を一旦中止して、別の脱毛方式を試してみるといいでしょう。

たとえば、IPL方式(毛のメラニン色素に反応して毛根に作用する脱毛)からS.S.C.美容脱毛(ジェルを使用して肌にやさしく脱毛)に切り替えてみます。脱毛方法を変更すると、違った方法でムダ毛にアプローチできます。毛には個人差があり、効果を感じやすい脱毛方法も人それぞれ。もし追加照射で硬毛化が改善できなかった場合は、脱毛方法を変えてみてもいいでしょう。

  • レーザー脱毛へ切り替え:サロン脱毛で硬毛化した場合、より高出力で照射ができるレーザー脱毛を試してみるのもオススメです。レーザー脱毛の中には、深い毛根にまで届く脱毛機もあります。光脱毛でどうしても改善できない場合はクリニックに相談してみてください。
  • ニードル脱毛に切り替える:どうしても早く硬毛化を治したい人はニードル脱毛を検討しましょう。ムダ毛一本一本に電気を流して、毛根を直接破壊する脱毛方法で、数ある脱毛の中でもより確実に脱毛できる方法です。毛穴に針をさしこんで電気を流すため、痛みが強く高額になってしまうのがデメリットですが、硬毛化した毛をしっかりと脱毛できる機械になります。

脱毛をしていて硬毛化が疑われるときは、通っているサロン・クリニックへ相談しましょう。硬毛化を改善したい場合は、サロンやクリニックと連携してスタッフの方々と一緒に考えながら決めていくことが大切です。

まとめ

硬毛化が改善

今回は硬毛化についてまとめました。今回の記事を簡単にまとめると以下のようになります。

  • 硬毛化とは何回か脱毛した後に今までよりも濃く太い毛が生えてくる現象のこと
  • 全体の1~10%程度で頻度としては少ない
  • ムダ毛が多くて濃い人よりも薄い人の方が硬毛化になる可能性が高い
  • 硬毛化になっても放置するか、別の脱毛器を使用するなどで改善できる

誰でもムダ毛はなくしたいものですよね。ムダ毛をなくすはずの脱毛で、硬毛化してしまうかもしれないと考えると不安になりますね。硬毛化になる確率はとても低いものですし、うまく予防すれば防げる可能性もあります。もし硬毛化になってしまったとしても改善できるので心配いりません。硬毛化にならない対策を立てて脱毛にチャレンジし、ツルツルな肌を手に入れましょう!

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