顔の産毛は本来お肌を保護するために生えていますが、一方で雑菌を毛穴にためやすく、肌トラブルの原因になってしまうこともあります。そのうえ顔の産毛は細い毛ですが、生えていると意外と気になるので、脱毛したいと考えている方は多いのではないでしょうか?
しかし顔はニキビやニキビ跡、肌荒れなど、何かとトラブルが多い部位です。とくにニキビやニキビ跡がある場合は、脱毛器を使用するとなんとなくお肌に刺激を与えてニキビが悪化してしまいそうな気がして、使用してもよいのか迷うという方も多いでしょう。
ニキビやニキビ跡、肌荒れなどの肌トラブルが起きているときでも、顔に脱毛器を使用することはできるのでしょうか?
このページでは、ニキビやニキビ跡があっても脱毛器を使用できるのか?ニキビやニキビ跡と脱毛の関係や、ニキビがなぜできるのか、ニキビの予防法についても詳しく解説していきます。
「脱毛器を使うとニキビが悪化するの?」「ニキビ跡があるけど気にせず脱毛器を使ってもいいの?」など心配に感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ニキビやニキビ跡に脱毛器を使ってもいいの?
ニキビがあるからといって必ず脱毛器を使用できないわけではありません。脱毛器を使用してもよいニキビと、脱毛器を使用してはいけないニキビがあります。
たとえば、ニキビ跡や治りかけのニキビだったり、小さな白ニキビ程度の場合は脱毛器を使用しても問題ありません。しかしニキビが炎症を起こして赤くなっていたり、化膿しているような場合は、脱毛器の使用を避ける必要があります。
ここからは脱毛器を使用してもよいニキビと使用してはいけないニキビについて、詳しく解説します。
脱毛器を使用してもよいニキビ
そもそも、肌がどのような状態になったときにニキビやニキビ跡ができるのか、ご存知ですか?
ニキビは皮脂がたまり毛穴が詰まったことでアクネ菌が増殖し、毛穴の中で炎症を起こしてしまった状態です。この炎症が長引くことにより、アクネ菌による炎症の後が残ってしまい、ニキビ跡ができるのです。
ニキビに脱毛器を使用すると、炎症中の毛穴に熱ダメージを加えることになるので、場合によっては症状が悪化してしまう可能性があります。ニキビに少しでも赤みが見られたら、ニキビを避けて脱毛器を使用するのが基本です。
しかし次のような状態のニキビには、脱毛器を使用しても問題ありません。
- 白ニキビ
- ニキビの初期。毛穴に皮脂が詰まってしまい、白く盛り上がっている状態。
- 黒ニキビ
- 毛穴が開いたことにより、白ニキビの皮脂が酸化し、黒ずんでしまった状態。
- ニキビ跡
- ニキビが治った後でも赤みや色素沈着、へこみなどが残っている状態。
ただしニキビやニキビ跡に脱毛器の光を直接照射すると、強い痛みを感じたり、肌トラブルを起こしてしまう可能性があります。ニキビやニキビ跡がある部分に脱毛器を使用する場合は、直接照射してしまわないように保護シールを貼ってから照射することで、安全に脱毛できます。
脱毛器を使用してはいけないニキビ
ニキビにアクネ菌が増殖して症状が悪化すると、炎症を起こしてニキビが赤く腫れたり、化膿してしまいます。その状態のニキビに脱毛器を使用すると、照射される熱による刺激で症状が悪化してしまうことがあります。
次のようなニキビがある場合はニキビの部分を避けて脱毛器を使用するか、ニキビが改善されるまで脱毛器の使用を控えたほうがよいでしょう。
- 赤ニキビ
- 白ニキビが悪化したことで炎症を起こし、赤く腫れて痛みがある状態。
- 化膿したニキビ
- 赤ニキビがさらに悪化して炎症が激しくなった状態。黄色い膿が見える。
そもそもニキビやニキビ跡ができるのはなぜ?
どんなにスキンケアをしっかり行っているつもりでも気づいたらできているニキビ。皮膚科に通ってお薬を塗ってもなかなか治らなかったり、やっとニキビが治ったと思っても、すぐにまた新しくニキビができてしまうこともあります。
さらにニキビが悪化すると、ニキビ跡が残ってしまう可能性もあります。顔は一番目につく部位なので、ニキビやニキビ跡に悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
そもそもなぜニキビやニキビ跡ができるのでしょうか?ニキビやニキビ跡ができるのは、次の3つが大きな原因だと言われています。
毛穴が詰まっている
ニキビができるそもそものきっかけは、毛穴が詰まることです。
お肌の乾燥や誤ったスキンケア、生活習慣の乱れなどによりターンオーバーが乱れることで、お肌の角質が厚くなり、毛穴の出口が塞がれてしまいます。
それにより本来であれば排出されていくはずの皮脂や汚れがたまってしまい、毛穴に詰まることでニキビができます。さらに症状が悪化するとニキビ跡になってしまいます。
皮脂の分泌量が多い
皮脂が過剰に分泌されていると毛穴が詰まりやすく、ニキビやニキビ跡ができる原因になります。また皮脂はニキビの原因菌であるアクネ菌が増殖するための栄養源にもなります。
思春期や生理前にニキビができやすくなる方が多いかと思いますが、その理由にも皮脂が関係しています。思春期や生理前には皮脂量が増加し、アクネ菌が増殖しやすい環境になっているため、ニキビができやすいのです。
アクネ菌が繁殖している
アクネ菌は、毛穴から分泌される皮脂をエサにして繁殖する雑菌です。アクネ菌は常在菌なので、ほとんどの人のお肌にもともと存在しています。
しかしこのアクネ菌が増えるとお肌が炎症を起こし、赤いぶつぶつした赤にきびや膿がたまった黄にきびを引き起こします。さらに強い炎症をおこすと毛穴の周りの皮膚にまでダメージを与え、ニキビ跡を作ってしまいます。
アクネ菌は常在菌なので無くすことはできません。しかしニキビやニキビ跡をつくらないために、お肌を清潔に保つことを心掛け、アクネ菌を増やさないようにしましょう。
脱毛器を使うとニキビやニキビ跡ができにくくなる
ニキビやニキビ跡と脱毛の間には一見関係がなさそうですが、実は関係があります。顔を脱毛することで、ニキビができにくくなるという嬉しい効果が期待できるのです。
脱毛サロンやクリニックに通う方の中には、ムダ毛の処理だけではなく、ニキビを減らすために通っているという方もいます。
もちろん脱毛サロンやクリニックだけではなく、セルフ脱毛器を使用する場合も同じようにニキビを予防する効果が期待できます。ムダ毛がなくなるだけではなくニキビができにくくなるなんて嬉しいですよね。
しかしなぜ脱毛するとニキビができにくくなるのでしょうか?それは、脱毛することで次のような効果が得られるからです。
- 毛穴が引き締まる
- お肌のターンオーバーが整う
- 自己処理を減らせる
①毛穴が引き締まる
先ほど解説したように、ニキビができる原因は毛穴に油脂がつまることによりアクネ菌が繁殖してしまうことです。毛穴はきちんとケアを行わないと皮脂や汚れがたまりやすく、ニキビもできやすいです。
とくにムダ毛が生えていると毛穴に皮脂がつまりやすく、アクネ菌も繁殖しやすいため、ニキビができやすくなります。
脱毛器を使用して顔のムダ毛を根本からなくすことで、毛穴を引き締めることができます。毛穴が引き締まると汚れがたまりにくくなるので、脱毛前と比較すると毛穴がつまりにくくなり、ニキビができにくくなります。
毛穴が引き締まることで、お肌もキレイになります。
②お肌のターンオーバーが整う
脱毛器を使用して顔の産毛がなくなると、肌の表面を覆う水分や油が毛穴から抜けてしまうのを防ぐことができ、肌のバリア機能が上がります。
また脱毛することで、毎日のスキンケアが楽になります。それだけではなく、顔の産毛がなくなると化粧水やクリームがよく浸透するので、お肌がキレイになる効果があります。
スキンケアの効果が上がると、お肌のターンオーバーも整いやすくなり、アクネ菌が繁殖しにくい環境を保つことができます。そのためニキビを予防することができるのです。
③自己処理を減らせる
カミソリや電気シェーバーで剃る、毛抜きで抜く、脱毛クリームを塗るなど自己処理の方法はいろいろあります。しかしどの方法も繰り返し行うことで少しずつお肌にダメージを与えてしまいます。
自己処理による刺激が原因でニキビができたり、肌トラブルが起きてしまうケースがとても多いです。
たとえば、毎日のようにヒゲを剃る男性はあごにニキビができやすいです。それは、自己処理を繰り返していることによる肌へのダメージが原因だと考えられています。
とくにカミソリで剃るという自己処理方法は、ムダ毛だけではなくお肌の角質も薄く削り取ってしまうため、お肌に大きなダメージを与えてしまいます。角質は雑菌から肌を守るバリアのような働きをしているので、角質が傷つくことでアクネ菌を肌の奥に侵入させやすくなってしまいます。
脱毛器を使用すると徐々にムダ毛の本数を減らしていくことができるので、自己処理の回数も減らすことができます。その結果、肌へのダメージを軽減でき、ニキビの予防につながるのです。
脱毛器でニキビが治るわけではない
顔の脱毛をすると、ニキビを予防する効果があります。
しかし脱毛器を使用することでニキビができづらいお肌を作ることはできますが、脱毛器を使用することでニキビが治るわけではありません。脱毛器を使用することでニキビの予防はできますが、治療はできないので注意しましょう。
できてしまったニキビを治療する場合は、皮膚科を受診してください。
ニキビ用のスキンケア用品を使用する方法もありますが、スキンケア用品は化粧品なので、薬よりも効果は低いです。皮膚科で適切な治療をしてもらうのが一番よい方法です。
ニキビを予防するポイント
ニキビには遺伝も関係しています。そのため、残念ながらニキビを確実に予防する方法というのはありません。どれだけ普段の生活やスキンケアに気を付けてもニキビができてしまう可能性はあります。
しかしニキビをできづらくするポイントはあります。できるだけニキビを予防するためにも、普段から次のポイントを心がけて生活してみましょう。
スキンケアを正しく行う
ニキビに悩んでいる方は、洗浄力が強い洗顔料を使用するなど、お肌がさっぱりするようなスキンケアを行っている場合が多いです。洗顔後にお肌が突っ張るような感覚がある場合、洗浄力が強すぎます。
また、お肌がさっぱりするように保湿力の弱い化粧水を使用すると、皮脂の分泌量が増えてしまいます。皮脂が過剰に分泌されるとニキビができやすくなってしまうので、しっかりと保湿を行ってください。
清潔に保ちたいからと、1日に何度も洗顔を行うのも逆効果です。洗顔は多くても1日に2回までにしてください。顔を洗いすぎると必要な皮脂まで取り除いてしまい、かえって皮脂の分泌量を増やしてしまうので、ニキビができやすくなってしまいます。
顔をゴシゴシこすらない
お風呂から出たときや、顔を洗ったときなどに、タオルで顔をゴシゴシこすっていませんか?
お肌をこすって刺激を与えてしまうと、ニキビなどの肌トラブルの原因になります。タオルで水気をふき取るときにはゴシゴシこするのではなく、トントンと優しく顔に当てるようにしましょう。
またクレンジングや洗顔の際についつい力を入れすぎてしまうことが多いです。なるべくお肌に刺激を与えないように、指でなでるような感じで優しく洗うことを意識しましょう。
寝具を清潔に保つ
寝具は毎日長い時間お肌に触れます。皮膚に雑菌がついてしまうとニキビができやすくなるため、シーツや枕カバーはこまめに洗って、清潔な状態を保つことが大切です。
とくに枕カバーは顔に直接触れるものなので、できるだけ毎日取り替えましょう。
まとめ
- ニキビがあっても脱毛器を使用できる場合がある
- ニキビ跡がある部分は照射を避けるか保護シールを使用する
- 脱毛器にはニキビの予防の効果もあるがニキビの治療ができるわけではない
- ニキビを予防するためには正しいスキンケアを行い、刺激を与えないようにし、寝具を清潔にすることが大切
コメントを残す