筋肉のついた美しい肉体を目指している方が飲むイメージのプロテインですが、最近では美容や健康のために飲んでいる女性も多く、最近では味や種類も多種多様です。
肌質や紙質を改善してくれる効果があり、美容に良いと言われていますが、その反面「プロテインを飲みながら筋トレを始めたら肌荒れが起きた」「ニキビができやすくなった」という方も少なくありません。
そこでこのページではプロテインの効果や種類、肌荒れとの関係や肌荒れの改善方法について解説します。
プロテインを飲み始めてからお肌の調子が悪くなったという方や、これから飲みたいけど肌荒れが心配という方はぜひ参考にしてみてください。
目次
なぜプロテインを摂取するの?
プロテインとは日本語で「タンパク質」という意味で、タンパク質を補うための栄養補助食品のこともプロテインと呼びます。
プロテインは筋肉を作るものというイメージがありますが、筋肉だけではなく髪や肌や骨など、実は身体のいろいろな部分に関係しています。またプロテインには免疫に関わる抗体である「免疫グロブリン」を作る役割もあり、身体の内側にも大きく関係している栄養素なのです。
まずはプロテインを摂取することで得られる効果について解説していきます。
タンパク質が足りていない
タンパク質は身体のさまざまな部分に関係している栄養素です。
そのため1日に必要とされている摂取量がありますが、その日の運動量によって1日に必要な量は異なります。
たとえば通勤や通学、買い物などの軽い運動を行った場合には50g、ランニングや筋トレなどの運動を行った場合には65gのタンパク質を摂取することが望ましいとされています。
ごはんや肉魚、野菜などのバランスが取れた食事を3食きっちりと食べていれば、タンパク質50gを摂取することは難しくありません。
しかし、忙しかったりダイエットなどの理由で1食抜いてしまった場合、必要なタンパク質が足りていない可能性が高くなります。
またごはんやパンなどの主食にあたるものにはタンパク質のほかに、糖質も多く含まれています。そのため糖質制限やダイエットのために主食を控えているという方も、タンパク質が不足してしまう傾向があるため注意が必要です。
プロテインで不調を改善
タンパク質は髪や免疫などの細胞を作る大切な栄養素です。タンパク質が不足するとお肌や髪の細胞まで十分な栄養が行き渡らず、身体に次のような影響を与えます。
- 肌のハリがなくなる
- 肌がくすむ
- ターンオーバーが遅くなり毛穴が目立つ
- 髪がパサつく
- 爪が割れやすくなる
- 免疫力が低下する
- 疲れやすくなる
タンパク質が不足すると、身体にさまざまな問題が発生してしまいます。しかしタンパク質は食事を1食抜いたり糖質制限ダイエットを行った場合などに、簡単に不足してしまいます。
プロテインはタンパク質の一種だというイメージを持っている方も多いですが、プロテインとタンパク質は全く同じものです。そのためプロテインを摂取することで不足していたタンパク質を補うことができ、身体の不調が改善されるという効果があります。
プロテインで肌荒れが起きるって本当?
プロテインは一般的には筋トレをしている男性が飲むイメージが強いですが、本来は不足しているタンパク質を補うためのサプリメントです。
タンパク質不足により肌荒れに悩んでいる女性がプロテインを摂取することで、タンパク質が補給され、美肌効果が期待できます。しかし美肌になりたいからといってプロテインを過剰に摂取してしまうと、反対に肌荒れを引き起こす危険性があるので注意が必要です。
プロテインには大きく動物性プロテインと植物性プロテインの2種類があり、筋トレに向いているものやダイエットに向いているものなど、それぞれに特徴が分かれています。
動物性プロテインとは
肉や魚などの動物から摂取することができるタンパク質のことを「動物性プロテイン」と言います。
牛乳から乳脂肪分と固形タンパク質を除いたホエイや、ホエイの固形タンパク質から作ったカゼイン、卵白などが動物性プロテインです。
動物性タンパク質には必須アミノ酸が含まれており、筋肉をつけるためにプロテインを摂取したい方に向いています。
必須アミノ酸は人間が自分の力で作り出すことができないため、必ず外部から摂取する必要がある栄養素です。筋トレなどをする場合には確実に摂取しないと、筋肉を作っていくことができません。
また体内の動物性タンパク質が不足してしまうと、体調を崩しやすくなります。ストレスなどで免疫力が低下してしまった際には、動物性タンパク質を含んだプロテインがおすすめです。積極的に摂取することで、より早く体力を回復する効果が期待できます。
植物性プロテインとは
植物に含まれるタンパク質のことを「植物性プロテイン」と言います。
大豆タンパクや小麦タンパクなどが植物プロテインで、それぞれ名前通り、大豆と小麦に含まれているタンパク質です。
植物性タンパク質は、油分をほとんど含んでいません。低脂肪・低カロリーなので、ダイエットをしている方に向いています。
ただし植物性プロテインだけではすべての必須アミノ酸を補うことができません。植物性プロテインだけでは健康を維持し続けることはできないので、バランスのよい食事を心がけましょう。
プロテインで肌荒れが起きる?
いくら必須アミノ酸が含まれているからと言って、プロテインを過剰に摂取し続けると、身体に悪影響を与えてしまう危険性があります。
プロテインの成分であるタンパク質を吸収した後には窒素が残りますが、プロテインを過剰に摂取すると窒素も過剰に生成されるため、内臓に負担がかかってしまいます。またプロテインを摂取しすぎることによるカロリーオーバーなど、摂取する量により身体にさまざまな症状があらわれます。
さらにプロテインの過剰な摂取は、結果的に肌荒れが起きる恐れがあるので注意が必要です。
体内で吸収されなかったタンパク質が腸に送られると、悪玉菌の餌になってしまい、腸内環境が悪化します。腸内環境の悪化は便秘の原因となり、肌荒れを起こしてしまったり、口臭や体臭の悪化を招いてしまいます。
プロテインの過剰摂取は悪影響
プロテインは身体に必要な栄養素が含まれていますが、多く取れば取るほど効果が高まるというものではありません。
過剰に摂取することは食事を食べすぎていることと同じなので、栄養過多な状態になり、効果が高まるどころか反対にさまざまな症状が引き起こされるリスクがあります。
余分に摂取されたプロテインはエネルギーとして利用されますが、それでも余った場合には身体の外に排出されるか、脂肪として蓄積されてしまいます。その結果、肥満・糖尿病・心疾患・骨量減少・ガンなど、さまざまな症状を引き起こす原因になることもあるのです。
プロテインは定められた量を摂取するように心がけましょう。
プロテイン以外に考えられる肌荒れの原因
プロテインは過剰に摂取しすぎると肌荒れを引き起こす原因になることがありますが、プロテインの成分的な問題だけが理由で、肌荒れを引き起こすわけではありません。プロテイン以外のものが肌荒れの原因になっている可能性も考えられます。
肌荒れを改善するためには、本当の原因を見極めることが大切です。ここからはプロテイン以外に考えられる肌荒れの原因について解説していきます。
- 男性ホルモンの増加
- テストステロン
- 汗
肌荒れの原因①男性ホルモンの増加
男性ホルモンが増加することで肌荒れを起こすケースも少なくありません。
普段は女性ホルモンがお肌のバリア機能を高めてくれていますが、就職や学校などの環境の変化や仕事のストレスなど、いろいろな要因によりホルモンバランスは意外と簡単に崩れてしまいます。
男性ホルモンには皮脂の分泌を活発にする働きがあります。ホルモンバランスを崩し男性ホルモンが優位になってしまうと、皮脂の過剰な分泌によってお肌の角質が硬くなったり、毛穴がふさがれニキビや吹き出物ができやすくなってしまうのです。
一度肌荒れが起きてしまうと、元の状態に戻すまでに時間がかかります。
ホルモンバランスを崩さないために、イソフラボンやビタミンなどが含まれたバランスの良い食事を心がけたり、サプリメントなどで栄養を補給しましょう。
食事だけではなく、生活習慣そのものを見直すことも大切です。早寝早起きや適度な運動など、規則正しい生活を送ることで肌荒れを改善していきましょう。
肌荒れの原因②テストステロン
男性ホルモンの代表的なものに、テストステロンがあります。
テストステロンには男性の性格を形成したり、骨格や筋肉やヒゲの発達を助けるという役割があります。筋力や免疫力にも関係するため心筋梗塞や脳梗塞などを抑制する働きがあり、健康面においても大切な役割を果たしているホルモンです。
テストステロンは一般的には男性に多いですが、女性の体内にも存在しており、陰毛などを作る役割を持っています。普段は10%にも満たない量ですが、テストステロンは運動をすることで増える性質があります。
つまりプロテインを摂取して筋トレをしている場合プロテインだけが原因ではなく、テストステロンの増加により男性ホルモンが優位になり、皮脂が過剰分泌され肌荒れを引き起こしている可能性も考えられるのです。
運動以外にも飲酒や喫煙、ストレスによってもテストステロンは増加すると言われているので、肌荒れを予防するためには生活習慣に注意する必要があります。
肌荒れの原因③汗
肌荒れの大きな原因として、汗も考えられます。
プロテインの成分や男性ホルモンの仕組みを理解して改善することができても、汗を完全に防ぐことはできません。
お肌は通常弱酸性に保たれていますが、顔に汗をかくことでバランスが乱れてしまい、肌のバリア機能が弱くなってしまいます。外側からの刺激に弱くなり、紫外線や排気ガスなどの刺激によって、外を歩いているだけでも肌荒れを起こしやすくなってしまうのです。
また汗をかくと細菌も繁殖しやすい環境にもなってしまいますが、顔の汗をきちんと対処することで細菌の繁殖を防ぐことができます。
汗を拭くときにはゴシゴシとこすらず、優しくハンカチやタオルを当てるようにしましょう。
顔を清潔に保とうとして、頻繁に洗顔を行ってはいけません。過度に洗顔すると本来必要な皮脂まで洗い流してしまい、お肌のバリア機能を奪ってしまいます。
汗をかいたときは優しく拭き取り、洗顔はできるだけ控えるようにしましょう。
プロテインを効果的に摂取するポイント
プロテインの効果を十分に発揮するためには、摂取するタイミングなども重要です。
ここからはプロテインを摂取する際のポイントについて解説していきます。
プロテインと食事のバランス
プロテインは摂取しすぎても不足しすぎてもいけません。そのためプロテインと食事のバランスに気をつけることが大切です。
日常では高タンパク低カロリーな食事を心がけ、脂身の少ない肉や魚、脂肪分の少ない乳製品を積極的に選ぶようにしましょう。
そのうえでうまくタンパク質を摂取できなかった場合や、とくに筋肉をつけていきたいときなどにプロテインを摂取しましょう。
プロテインを過剰に摂取すると、カロリーオーバーや内臓疲労、腸内環境の乱れなどを招いてしまいます。肌荒れにも繋がるので、プロテインと食事のバランスには注意が必要です。
プロテインを摂取するタイミング
プロテインはどのタイミングで摂取するかが重要です。正しいタイミングで摂取することにより身体に対する効果が大幅に変化するので、適切なタイミングを知り、効率的にプロテインを摂取しましょう。
筋肉を作るためにプロテインを摂取する場合、もっとも適したタイミングは運動後45分以内です。
成長ホルモンの成長を促すためにプロテインを摂取する場合、もっとも適したタイミングは就寝前です。就寝の30分〜1時間前にプロテインを摂取することで、寝ている間に成長ホルモンを分泌し続けてくれます。
また朝食時にプロテインを摂取することもおすすめです。朝は水分や栄養が不足した状態なので、効率的にプロテインを吸収することができ、朝から元気に行動できます。
プロテインは適切な量を適切なタイミングで摂取することで、最大の効果を発揮するため、正しい方法で摂取することが大切です。
一緒に摂取すべき栄養素
プロテインを効果的に摂取するためにはタイミングも重要ですが、一緒に摂取する成分によっても身体に吸収される量が変わります。
ビタミンB6が含まれている食材と一緒に摂取することで、プロテインの吸収率が上がります。ビタミンB6はマグロやイワシなどの魚やバナナなどに多く含まれているので、意識的に摂取しましょう。
またプロテインの効果を作用させるためにはエネルギー源が必要なので、ごはんやパンなどエネルギーが摂取できる食材を一緒に食べることも大切です。
またプロテインは商品によって含まれている成分が異なります。食物繊維やビタミンなどの栄養素も一緒に摂取できる商品も多いので、自分の身体に合った商品を選びましょう。プロテインは味が独特なので、飲み続けていくためには自分の好みにあった味を選ぶのもポイントです。
まとめ
- プロテインを摂取することで不足していたタンパク質を補うことができ、身体の不調が改善される
- 動物性プロテインは筋肉をつけたい方、植物性プロテインはダイエットをしたい方に向いている
- プロテインを過剰に摂取すると肌荒れ・肥満・糖尿病・心疾患・骨量減少・ガンなどのリスクがある
- 肌荒れにはプロテインだけではなく、運動によるテストステロンの増加や汗も関係している
- プロテインは正しい量を適切なタイミングで摂取することが大切
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