ニキビは進行の度合いによって4種類に分類されますが、もっとも初期の段階が白ニキビです。
症状がないからといって放っておくと、炎症を起こして赤ニキビや黄ニキビに進行し、痛みが出てしまう可能性があります。
早くニキビを治すためには、白ニキビのうちに早めに正しいケアを行うことが大切なのです。
そんな白ニキビですが、洗顔でケアできることをご存じですか？
今回は白ニキビの特徴や原因、白ニキビを改善・予防するための洗顔料の選び方などをご説明します。
「白ニキビのうちに早く治したい」「白ニキビに効果的な洗顔料を知りたい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
白ニキビってどんなニキビ？
ニキビは進行の度合いにより、「白ニキビ」「黒ニキビ」「赤ニキビ」「黄ニキビ」の4種類に分類されます。
まずはそれぞれのニキビの特徴についてご説明します。
白ニキビ
白ニキビとは、毛穴が閉じた白いポツポツしたニキビのことをいいます。
皮脂や角質などの汚れによって毛穴が詰まり、皮膚の中に皮脂が溜まった状態で、白く見えるのは毛穴に詰まった皮脂や角質です。
白ニキビは鼻の下や小鼻、顎や口周りなど、皮脂が多く分泌される部分にできやすいという特徴があります。
まだ初期段階なので、痛みやかゆみなどの症状はほとんどありません。
しかし刺激を与えてしまうと炎症が起きてしまうため、ニキビを進行させないためには刺激の少ないスキンケアを行いましょう。
黒ニキビ
黒ニキビとは、毛穴が開いて先端が黒くみえるニキビのことをいいます。
白ニキビが進行し、毛穴に詰まった皮脂が黒く酸化することで黒ニキビになります。
アクネ菌などの細菌が増殖して本格的に炎症を起こす前の状態なので、痛みやかゆみなどの症状はほとんどありません。
赤ニキビ
赤ニキビは、白ニキビや黒ニキビが悪化して赤く盛り上がったニキビのことをいいます。
毛穴に詰まった皮脂を栄養としてアクネ菌が過剰に増殖し、皮膚に炎症を起こしている状態です。
抗炎症成分が配合されたものや、敏感肌用のやさしいスキンケア用品に切り替えるとよいでしょう。
ビタミンを取り入れるのも効果的なので、食事やサプリメントから摂取したり、ビタミンC誘導体が配合された化粧品を使用するのもおすすめです。
黄ニキビ
黄ニキビとは、赤ニキビがさらに悪化して、中心部に黄色の膿が溜まったニキビのことをいいます。
無理やりつぶしてしまうと、ニキビ跡が残る原因になります。
痛みやかゆみを伴うことが多いですが、皮膚が薄く破れやすいため、触らないように注意してください。
炎症が気になる場合は、皮膚科を受診しましょう。
白ニキビのもととなる毛穴詰まりの原因
皮脂や汚れなどが毛穴に詰まることによって、白ニキビが発生します。
つまり毛穴が詰まってしまう原因を理解し、改善することで、白ニキビの予防に繋がるのです。
ここからは毛穴が詰まってしまう原因をご紹介します。
皮脂の過剰分泌
毛穴が詰まる1つ目の原因は、皮脂の過剰な分泌です。
皮脂が過剰に分泌され、皮脂の排出量より分泌量が多くなると、毛穴から排出されずに残ってしまうことがあります。
残った皮脂が毛穴に詰まり、白ニキビをつくってしまうのです。
オイリー肌の方は毛穴詰まりを起こしやすくなりますが、他にもさまざまな要因が重なることで、どんな方でも皮脂の過剰分泌が起こる可能性があります。
たとえば寝不足やストレスによるホルモンバランスの乱れや、油分の多い食事、お肌の乾燥も皮脂の過剰分泌の原因になるので注意してください。
ターンオーバーの乱れ
毛穴が詰まる2つ目の原因は、皮膚の新陳代謝であるターンオーバーが乱れていることです。
皮膚ではターンオーバーが繰り返されており、通常は約28日周期で古い角質が剥がれ、新しい角質に生まれ変わっています。
しかし偏った食事や睡眠不足などの生活習慣の乱れや、ストレスにより、ターンオーバー乱れてしまうため注意してください。
ターンオーバーが遅いと、古い角質が皮膚の表面に残って、毛穴を小さくしたり完全に塞いでしまいます。皮脂が排出されずに溜まることでアクネ菌が増殖し、白ニキビができやすくなるのです。
反対に早すぎると、古い角質が早めに剥がされるため、新しい皮膚が未熟なうちに表面に出てしまいます。肌バリア機能が正常に機能しづらく、乾燥しやすい状態なので、皮脂が過剰に分泌されます。
その結果皮脂が毛穴に詰まり、白ニキビができやすくなってしまうのです。
白ニキビに効果的な洗顔料の選び方
白ニキビを改善するためには、どんな洗顔料を選ぶのかというのも大切なポイントです。
正しい洗顔で初期段階である白ニキビを改善し、ニキビの悪化を防ぎましょう。
「角質による白ニキビ」には角質ケアの洗顔料
古くなった角質は通常ならターンオーバーによって自然に剥がれ落ちます。
しかしターンオーバーの乱れにより角質が剥がれ落ちなかった場合、皮脂とともに毛穴に詰まり、白ニキビができてしまいます。
つまり、白ニキビをケアするためには古い角質を除去することが必要なのです。
古い角質を除去するためには、AHA（フルーツ酸）や酵素、クレイなどの角質ケア成分が配合された洗顔料を選ぶのがおすすめです。
「乾燥による白ニキビ」には保湿の洗顔料
白ニキビができやすいのはオイリー肌の方だと思われがちですが、実は乾燥していても白ニキビができやすいため注意が必要です。
お肌が乾燥すると、ターンオーバーが乱れやすくなります。
またお肌が乾燥した状態が続くと、それを補うために皮脂の分泌が活発になります。白ニキビの原因菌であるアクネ菌は皮脂を栄養分として増殖するため、白ニキビができやすくなります。
白ニキビを予防したり、できてしまった白ニキビを悪化させないためには、保湿が重要です。
洗顔で必要以上にお肌を乾燥させないためには、保湿成分が配合された洗顔料を選びましょう。
「白ニキビ予防」にはノンコメドジェニックの洗顔料
コメドができにくい、ノンコメドジェニックの洗顔料はニキビ予防に最適です。
コメドとは毛穴に皮脂や汚れが詰まった状態、つまり白ニキビのことで、白ニキビができにくいようにつくられた化粧品のことをノンコメドジェニックといいます。
「ノンコメドジェニック処方」の化粧品は、お肌の水分量を整えたり、アクネ菌の栄養になりにくい成分を使用することで白ニキビができにくいように設計されています。
「ノンコメドジェニックテスト済み」の記載がある洗顔料は、実際に試験を行い、白ニキビができにくいことが確認されている商品です。
ニキビケア成分が配合されているわけではありませんが、新たにニキビが発生するのを予防する効果が期待できます。
「悪化した白ニキビ」には低刺激の洗顔料
白ニキビなどのトラブルがあるお肌は、とてもデリケートな状態になっています。
赤ニキビや黄ニキビへと悪化し、炎症を起こしている場合には、ヒリヒリとしたり痛みを伴うことも少なくありません。
デリケートな状態のお肌には、低刺激性の洗顔料を選びましょう。
香料や着色料、アルコールやパラペン、合成界面活性剤などはお肌に刺激を与える可能性があるので注意が必要です。
とくに敏感肌の方や乾燥肌の方は、これらの成分が配合されていないか確認し、自分に合った洗顔料を選びましょう。
洗顔料の種類
洗顔料には固形のもの、フォームタイプのものなど、さまざまな種類があります。
洗顔は毎日行うので、ストレスなく使うために、自分の好みに合った洗顔料を選びましょう。
ここからは洗顔料の種類やそれぞれの特徴をご説明します。
洗顔フォーム
現在もっとも一般的なのが、フォームタイプの洗顔料です。
簡単に泡立てることができるうえ、種類も豊富に販売されているので、自分に合った洗顔料を見つけやすいため人気です。
チューブなどに入っているので、持ち運びが便利という特徴もあります。
一方で合成界面活性剤などの成分が含まれている洗顔料が多く、お肌への負担が大きいものもあるので注意してください。
洗顔石鹸
固形の石鹸タイプの洗顔料もあります。
昔ながらの白っぽい石鹸は、シンプルな成分でできているため、合成成分などで刺激を感じやすい方におすすめです。
ただし洗浄力が強いので、洗顔後にツッパリを感じる場合があります。
洗顔後のツッパリが気になる方には、保湿成分が含まれている、透明っぽいタイプの洗顔石鹸がよいでしょう。
ニキビケア成分が配合された高機能タイプの洗顔石鹸もあります。
ただし商品によっては溶けたり崩れやすく、持ち運びにくいため注意が必要です。
またフォームタイプに比べると泡立ちにくいものが多く、洗顔に時間がかかるというデメリットがあります。
泡洗顔料
プッシュするだけで泡で出てくるタイプもあります。
自分ではなかなか作れないようなキメ細かい泡がでてくるので、毛穴汚れまでスッキリと洗顔できるでしょう。
洗顔料をわざわざ泡立てる必要がなく、すぐにモコモコの泡で洗顔できるので、忙しい方にピッタリの洗顔料です。
しかし洗顔フォームや洗顔石鹸は水で薄めながら泡立てますが、泡洗顔料はもともと水で薄まった洗顔料が入っています。
水の雑菌の繁殖を抑えるために、防腐剤が多めに入っている商品もあるため注意が必要です。
洗顔パウダー
洗顔パウダーは酵素の力で汚れを落とす、パウダー状の洗顔料です。
酵素にはタンパク質を分解する働きがあるので、毛穴に詰まった古い角質などの汚れを分解してくれる効果が期待できます。
毎日使用できる洗顔料もありますが、頻繁に使いすぎると必要な角質や皮脂まで取り除いてしまう可能性が高いです。
毛穴の詰まりが気になったときなど、1週間に1～2回程度の使用にとどめましょう。
洗顔フォームなどに比べると泡立ちにくいので、泡立てネットの使用がおすすめです。
白ニキビに効果的な洗顔のポイント
白ニキビの原因となる毛穴の詰まりを改善したり予防するためには、正しい洗顔を行うことが大切です。
ここからは白ニキビを予防するための洗顔のポイントをご説明します。
洗顔のしすぎに注意する
やさしく洗顔する
刺激の少ない洗顔料を選ぶ
洗顔後はすぐに保湿する
洗顔のしすぎに注意する
皮脂が気になるからといって、むやみに洗いすぎてはいけません。
過剰な洗顔はお肌の乾燥を招いたり、ターンオーバーの乱れの原因になるため、白ニキビができやすいお肌に変えてしまいます。
基本的に洗顔料の使用は夜のみにし、朝はぬるま湯で顔をすすぐか、ごく少量の洗顔料で軽く洗う程度にしましょう。
やさしく洗顔する
洗顔時はなるべくお肌に刺激を与えないように、やさしく洗いましょう。
白ニキビのもとになる皮脂を取り除こうとして強い力で洗顔すると、本来必要な皮脂や肌表面の角質まで除去してしまうことがあり、白ニキビができやすい環境をつくってしまうため注意が必要です。
手や指でこすらなくても、お肌に泡をのせるだけでほとんどの汚れはキレイになります。
洗顔料をしっかりと泡立て、その泡でやさしくお肌をなでるイメージで洗いましょう。
刺激の少ない洗顔料を選ぶ
お肌に刺激を与えないためには、刺激の少ない洗顔料を選ぶことが重要です。
いくらやさしく洗顔しても、洗顔料自体が刺激を与えてしまっていては意味がありません。
洗顔の際はなるべく刺激の少ない、自分の肌質に合った洗顔料を選んでください。
洗顔後はすぐに保湿する
洗顔後のお肌は湿っているため、一見潤っているように感じます。
しかし表面に残った水分が蒸発する際に、お肌の水分も一緒に蒸発するため、洗顔後の肌は乾燥しやすい状態なのです。
お肌が乾燥すると皮脂が過剰に分泌されるため、白ニキビができやすくなってしまいます。
保湿の際は刺激の強いアルコールを含んだ化粧水や、油分を含んだクリームなどの使用は避けてください。
低刺激で白ニキビができにくいことが実証されている、「ノンコメドジェニックテスト済み」と記載された化粧水がおすすめです。
洗顔後は、保湿効果の高い化粧水と乳液でしっかりと保湿を行い、白ニキビのないお肌を目指しましょう。
まとめ
- 白ニキビはニキビの初期段階
- 白ニキビが酸化すると黒ニキビ、悪化して炎症を起こすと赤ニキビや黄ニキビになる
- 白ニキビの原因は皮脂の過剰分泌やターンオーバーの乱れ
- 自分に合った洗顔料を使用し、ポイントを守って洗顔することで、白ニキビを改善したり予防する効果が期待できる
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