数年前と比べ、現在は脱毛サロンに通うのが当たり前の時代となり、サロンで使用される脱毛器の種類も多くなっています。出来る限り自分の肌に負担がなく、効率よく効果が期待できる脱毛器を求めている人も多いのではないでしょうか。
とくに、ここ最近注目されているのがアレキサンドライトレーザーです。しかし、アレキサンドライトレーザーにはどんな特徴やメリットがあるのか、分からない人も多いです。
今回は、アレキサンドライトレーザーの脱毛の仕組みや特徴、気になるメリットデメリットなどを詳しく説明します。疑問を解消して安心して脱毛を受けるためにも、ぜひ参考にしてください。
目次
アレキサンドライトレーザーとは
アレキサンドライトレーザーとは、アレキサンドライトといわれる希少な宝石を光源として使用しており、光エネルギーを熱へと変換します。
そして、毛の根本である毛包や毛乳頭などの毛の黒色の色素であるメラニン色素に反応するレーザーを照射し、毛の組織を破壊することで脱毛を促しています。
脱毛と検索すると、アレキサンドライトレーザーという文字を多く見かけますが、実際に国内に導入している数が多いレーザーマシンです。
なんと、日本で使用されている脱毛用レーザーの台数の半数以上がアレキサンドライトレーザーだといわれています。
アレキサンドライトレーザーの特徴
アレキサンドライトレーザーは世界でも人気があるため、どんな特徴があるのか知りたい人は多いです。特に、はじめて脱毛を利用する人は、不安や緊張を抱えてサロンに足を運んでいるため、脱毛の種類や特徴を抑えておくことが大切です。
ここでは、アレキサンドライトレーザーの特徴についてご紹介します。
①波長が短く施術時間が短い
他のレーザーと比較した波長、出力、代表機種などを表にまとめました。
波長 | パルス幅 (発光時間) | 代表機種 |
アレキサンドライト | 755nm | 0.25~100msec ジェントルレーズプロ |
YAG | 1,064nm | 0.25~100msec ジェントルヤグプロ |
熱破壊式ダイオード | 800~810nm | 20~40msec ジェントルヤグプロ |
蓄熱式ダイオード | 800~810nm | 20~40msec ヴィーナスワン |
アレキサンドライトレーザーは、他のダイオードレーザーやYAGレーザーより波長が短いのが分かります。
メラニンによく吸収されるため、高速で連続照射することで、効率的に脱毛を行うことができ、施術時間が他の脱毛に比べて短く済む傾向があります。
②メラニン色素に反応
アレキサンドライトレーザーと相性のいい肌の色や部位、などをまとめました。
アレキサンドライトレーザーに 適した肌の色 | 薄い肌色~標準的な肌色 |
アレキサンドライトレーザーに 適した部位 | 脇、前腕、下腿、大腿、Vラインなど、 上腕、背中、女性の顔~首以外の部位 |
アレキサンドライトレーザーに 適した肌質 | 普通肌 |
アレキサンドライトレーザーに 適した毛質 | 普通~剛毛 |
アレキサンドライトレーザーはメラニン色素を多く含んだ毛に反応してレーザー照射する脱毛方法のため、肌の色が薄く毛の色が濃く目立つ肌質に合っているといわれています。
白人や黒人に比べ、日本人は薄い肌色~標準的な肌色が多いため、アレキサンドライトレーザーと相性がよく、効率よく脱毛をする効果が期待できます。
ただし、メラニン色素の少ない産毛を脱毛したり、メラニン色素が薄い部位を脱毛する場合、反応が弱く効果が期待出来ない可能性があるので注意が必要です。
アレキサンドライトレーザーが適している肌の色
肌のタイプは、表にまとめた通り6つに分類されています。
スキンタイプを目安に、どのレーザーマシンが相性がいいのか適性を判断しやすいといわれています。
スキンタイプ | 肌の色 | 日焼けしたときの皮膚の変化 |
Type Ⅰ | 白色 | 常に赤い日焼けが起きる。 黒い日焼けは生じない。 |
Type Ⅱ | ↑ | 常に赤い日焼けが起きる。 わずかに黒い日焼けが生じる。 |
Type Ⅲ | | | 時折赤い日焼けが起きる。 中等度の均一な黒い日焼けが生じる。 |
Type Ⅳ | | | わずかに赤い日焼けが起きる。 常に黒い日焼けが生じる。 |
Type V | ↓ | めったに赤い日焼けは起きない。 容易に黒い日焼けが生じる。 または濃褐色である。 |
Type Ⅵ | 濃い褐色 | 決して赤い日焼けは起きない。 皮膚は黒褐色~黒色である。 |
参照元:環境省
ちなみに、この一覧は国際的な基準になり、私たちが一般的に白人だとイメージする人たちがTypeⅠです。アフリカなど肌が黒いとされている黒人がTypeⅥに該当するとイメージしてみてください。
アジア系の日本人は、ちょうど真ん中にあたるタイプⅡからⅣに属しています。そして、スキンタイプとアレキサンドライトレーザーによる脱毛には大きく関わりがあります。
例えば、TypeⅠとされる肌の色が白色~TypeⅢである時折赤い日焼けが起きる程度のスキンタイプであれば安全に施術を行うことができると言われてます。
しかし、TypeⅣとされるわずかに赤い日焼けが起きる程度~TypeⅥである皮膚は黒褐色~黒色の人は表皮のメラニン色素が黒く、吸収されやすいため、場合によってはやけど等肌トラブルのリスクが高いといわれています。
そのため、肌のスキンタイプによって、アレキサンドライトレーザー以外のダイオードレーザーまたはNd:YAGレーザーを検討すると安心した施術と肌トラブルの不安を解消できます。
アレキサンドライトレーザーが適している部位
アレキサンドライトレーザーが適している部位は、前腕、脇、下腿、Vライン、大腿といわれています。
理由としては、アレキサンドライトレーザーはメラニン色素の少ない産毛を脱毛したり、メラニン色素が薄い部位を脱毛する場合、反応が弱く効果が期待できない可能性があります。
例えば、他の部位として上腕、背中、女性の顔まわり〜首にかけてなど、産毛のような柔らかく細い毛が多いです。柔らかく細い毛の場合には、アレキサンドライトレーザーの良さが発揮できないため、注意が必要です。
また、柔らかい毛が硬い毛に変化してしまう硬毛化も起きやすいことも理由の一つです。
日本人が属しているTypeⅢ〜Ⅵの方がアレキサンドライトレーザーを利用し、施術を受けたことによって硬毛化が発症してしまったという報告が多いのも事実です。
硬毛化が発症しやすいとされている部位への照射を検討していて不安な方や肌が敏感で肌トラブルが心配な方は、別のレーザーや低侵襲なレーザーマシンも視野に入れてください。
自分に合った施術を選択することが大切です。
アレキサンドライトレーザーで得られるメリット
日本をはじめ、世界中で注目を浴びているアレキサンドライトレーザーですが、どのようなメリットがあるのか気になりつつも知らない人が多いです。
そこで、アレキサンドライトレーザーを使用して脱毛を行うことで得られるメリットを5つ紹介します。
濃く太いムダ毛に効果を発揮しやすい
元々日本人は肌の色が薄く、毛の色が濃いため、アレキサンドライトレーザーと相性が良いです。メラニン色素を多く含んだ毛に反応するアレキサンドライトレーザーは、効率的にムダ毛を脱毛することができます。
また、脇やVIOなどメラニン色素が多く含まれている太く剛毛な毛の脱毛に向いており、効果を発揮しやすいとされています。
レーザー脱毛の中では痛みを感じにくい
医療レーザー脱毛は痛みを伴うイメージが強いですが、アレキサンドライトレーザーはレーザー脱毛の中では痛みを感じにくいといわれています。
理由としては、ダイオードレーザーやYAGレーザーと比較するとアレキサンドライトレーザーは波長が最も短いです。
そのため、照射時の痛みは少ないといわれていること。また、アレキサンドライトレーザーには照射時に肌表面の温度上昇を防ぐために、冷却システムが搭載されていることが多く、冷やすことで痛みを緩和することができるためです。
とはいえ、脱毛の痛みの感じ方には個人差があるため、どのくらい痛むのか不安な人は、予め麻酔の使用を検討することをおすすめします。
そばかすやシミを目立たなくする効果が期待できる
アレキサンドライトレーザーは、メラニン色素に反応するため、医療レーザー脱毛として使用されるだけでなく、そばかすやシミを薄くするレーザーとしても活躍しています。
脱毛がメインではありますが、そばかすやシミを改善し、肌をワントーン明るく見せてくれる効果を期待できるのはメリットといえます。
また、レーザー光により、痒みを起こす神経に刺激を与え、痒みを抑え、アトピーなどの湿疹がよくなることもあります。
ニキビ跡やニキビ予防の効果が期待できる
アレキサンドライトレーザーは、脱毛に限らず、コラーゲンの生成を促進することから、ニキビ跡やニキビ予防の治療にも使用されています。
シミの除去にも使用されるアレキサンドライトレーザーを使用することで、美肌効果を期待することができます。
毛穴を引き締める効果が期待できるアレキサンドライトレーザーを肌へ照射することで、毛穴が引き締まり手触りの良い美肌に近づくことができます。
照射の刺激により、コラーゲンの生成も期待できるため、触り心地だけでなく、毛穴の見た目にも変化が生まれます。
毛穴が引き締まり、目立ちにくくなるのも嬉しいポイントです。
アレキサンドライトレーザーの脱毛完了までの流れ
一般的に毛は、成長期から退行期、休止期という周期を繰り返して生えてきています。
アレキサンドライトレーザーに関しては、メラニン色素に反応するレーザーのため、効果が発揮できるタイミングは最も毛が太く濃く成長している成長期となります。
脱毛する部位によって毛周期には差があるため、だいたい2〜3ヶ月に1回のペースで施術を行うサロンが多いです。
個人差はありますが、一般的に脱毛のコースで用意されている5回であれば、自己処理が楽になるといわれており、通う場合には1年前後の期間が必要です。
脱毛をしっかり完了する場合には、8回程通う必要があるため1年半程度かかることを想定しておくことが大切です。
アレキサンドライトレーザーを利用する場合の注意点
脱毛の効果が高いアレキサンドライトレーザーを利用する場合には、肌トラブルのリスクについても知っておく必要があります。
ここでは、アレキサンドライトレーザー含め、レーザー脱毛を受ける場合に知っておくべき肌トラブルの基礎知識や注意点を紹介します。
赤み
アレキサンドライトレーザーで起こりうる副作用として、まず赤みがあります。
どの脱毛でもよく出てしまう肌トラブルですが、慌てずに保冷剤などでクールダウンすれば数時間~数日で自然と赤みが落ち着くことが多いです。
赤みが気になる人や症状が長引く場合には、脱毛したクリニックへ問い合わせると、塗り薬を処方してもらうことができるので、必要に応じて相談してください。
毛嚢炎
毛嚢炎は、自己処理で使用するカミソリや毛抜きによる傷が原因となることが多いですが、毛穴の奥の毛根を包んでいる部分が炎症しており、ニキビのようなブツブツとした見た目が特徴です。
一つの毛穴にできることもあれば、複数の毛穴にできることもあり、レーザー脱毛の熱によって毛根部に刺激が加わり、発症しやすくなるといわれています。
だいたい1週間〜10日ほどで落ち着きますが、症状が長引く場合には施術を受けたクリニックで診察を受けることをおすすめします。
硬毛化
硬毛化は、脱毛施術を何回か受けたことで、脱毛前よりもムダ毛が太く濃く活性化されてしまい毛穴から今までなかったような太くて硬い毛が生えてくる現象のことをいいます。
発祥しやすい部位はフェイスラインや首、背中などの産毛部分で、他のレーザーに比べるとアレキサンドライトレーザーは硬毛化しやすいといわれています。
とはいえ、硬毛化はすべての医療レーザー脱毛で起こりえるため、肌トラブルとして覚えておいてください。
まとめ
いかがでしたか?
- アレキサンドライトレーザーは黒色の色素であるメラニン色素に反応するレーザー
- 太く濃いムダ毛に効果的で、そばかすやシミを改善し美肌効果が期待できる
- 脱毛をしっかり完了するには、8回程通う必要がある
- 脱毛の効果が高いため、肌トラブルのリスクを知っておこう
アレキサンドライトレーザーは日本人と相性が良く、美肌効果などメリットも多いです。効率的に脱毛をしていきたいと考えている人は、ぜひ、参考にしてみてくださいね。
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