背中は範囲が広く、水着を着たときや背中の開いた服を着たときには、他人の目につきやすい部位です。しかし自分では直接見ることができないうえ手が届きづらいので、お手入れが行き届かず、背中にニキビができて悩んでいるという人は少なくありません。
背中ニキビを予防するためには、背中ニキビができる原因を理解することが重要です。
また背中ニキビを改善する方法として、背中の脱毛が効果的だと言われていますが、背中ニキビと脱毛にはどのような関係があるのでしょうか。「背中ニキビがある状態でも脱毛を受けられるのか」というのも気になりますよね。
このページでは背中ニキビができる原因や対処法、背中ニキビと脱毛の関係について解説します。
背中ニキビに悩んでいるという方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
背中ニキビができる原因
ニキビと聞くと顔にできるイメージが強いかもしれませんが、実は背中にもできやすく、背中ニキビに悩んでいる方も多いです。
顔のニキビができる原因として一般的なのは、汚れや皮脂が毛穴に詰まり、アクネ菌が繁殖することです。背中にニキビができるのはどのような原因があるのでしょうか。
まずは背中ニキビができる原因について解説します。
角質が毛穴に詰まる
汗や皮脂が毛穴に詰まる
背中の乾燥
ホルモンバランスや食生活の乱れ
角質が毛穴に詰まる
背中にニキビができる原因として考えられるのは、角質が毛穴に詰まることです。
角質は通常であれば、お肌の新陳代謝であるターンオーバーに合わせて自然に剥がれ落ちるものです。
しかし衣服の摩擦や紫外線の刺激などにより、うまく剥がれ落ちずにお肌に残って厚みができ、「角質肥層」という状態になることがあります。
角質肥層になると毛穴が固く閉じてしまい、毛穴に角質が詰まることで、背中ニキビができてしまうのです。
汗や皮脂が毛穴に詰まる
汗や皮脂が毛穴に詰まるということも、背中ニキビができる原因として考えられます。
背中は皮脂腺が多く存在しており、皮膚も厚いため、ニキビができやすい部位です。
皮脂腺が刺激されると、皮脂が過剰に分泌されることがあります。皮脂の分泌が多すぎるとうまく排出できずに毛穴に詰まってしまうため、背中ニキビができてしまうのです。
背中の乾燥
背中ニキビができる理由には、背中の乾燥があります。
背中は鏡越しにしか見えないのでお肌の状態を確認する機会が少なく、手が届きづらいのでスキンケアも怠りがちな部位です。顔や腕、脚などは保湿をしっかり行っていても、背中も保湿するという方は少ないのではないでしょうか。
しかし背中も乾燥するとお肌のバリア機能が低下し、雑菌が繁殖しやすくなってしまいます。それが原因で背中ニキビが増えてしまったり、悪化する場合もあるので注意が必要です。
背中ニキビに悩んでいるという方は、化粧水や保湿クリームなどでしっかり乾燥対策を行ってみましょう。特に冬はお肌が乾燥しやすいため、丁寧な保湿を行うことでニキビ予防に繋がります。
ホルモンバランスや食生活の乱れ
ホルモンバランスや食生活の乱れも、背中ニキビができる原因の一つです。
体調不良や疲労の蓄積、ストレスや生理などでホルモンバランスが乱れていると、お肌がデリケートな状態になります。この状態が長く続くと、お肌のバリア機能が低下し、背中ニキビができる原因になってしまいます。
またキレイなお肌を保つためには、規則正しい生活やバランスの良い食事が大切です。
適度な運動や睡眠をとり、暴飲暴食をしないなど、規則正しい生活を心がけましょう。
背中ニキビが気になるときは糖分や脂分の摂りすぎに注意し、刺激物は出来る限り避けましょう。お肌の調子を整えるビタミンBやビタミンC、抗酸化作用のあるビタミンAを多く含んだ食事がおすすめです。
背中ニキビの対処法
いくら気をつけていても、いつの間にかできてしまう背中ニキビ。悪化させないためには、なるべく早く対処することが大切です。
ここからは、気になる背中ニキビの対処法を解説します。落ち着いて対処できるように、あらかじめ対処法を頭に入れておきましょう。
背中を清潔に保つ
背中はやさしく丁寧に洗う
背中のスキンケアを行う
重症化した背中ニキビは皮膚科へ
背中を清潔に保つ
背中ニキビができてしまったら、背中をなるべく清潔に保つように心がけましょう。
背中にかいた汗をそのままにしておくと、毛穴に汗や皮脂が詰まって雑菌が繁殖し、背中ニキビができやすくなります。
汗をかいたらシャワーで洗い流したり、タオルや汗拭きシートなどで優しく拭き取り、清潔な服に着替えるようにしましょう。
背中を清潔に保つことで背中ニキビを予防したり、背中ニキビを改善する効果が期待できます。
背中はやさしく丁寧に洗う
背中を洗い清潔に保つことは背中ニキビの対処に効果的ですが、洗う際にはやさしく丁寧に洗うことが重要です。
清潔にしたいからといってゴシゴシと強くこすってしまうと、摩擦や刺激によって背中ニキビが悪化しかねません。
また入浴時には、丁寧に洗い流すことも大切なポイントです。
ボディーソープやシャンプーなどが洗い流されずに残ってしまうと、成分の刺激により背中ニキビができたり、背中に雑菌が繁殖する原因になってしまいます。
入浴の際はやさしく洗い、成分が残留しないように丁寧に洗い流しましょう。
殺菌性のある薬用のボディーソープや石鹸を使用するのもおすすめです。
背中のスキンケアを行う
乾燥すると背中ニキビができやすいので、背中にも丁寧なスキンケアを行ってください。
とくに冬場やお風呂上がりはお肌が乾燥しやすいので、化粧水やボディーローションなどでしっかりと保湿しましょう。
保湿を行い潤った状態を保つことで、お肌の新陳代謝であるターンオーバーが整います。角質や皮脂が正常に排出されることで、毛穴に詰まりにくくなるので、背中ニキビを予防する効果が期待できます。
とくにビタミンC誘導体やトコフェロール、パントテン酸などの成分が配合された化粧水やボディーローションがおすすめです。
重症化した背中ニキビは皮膚科へ
背中全体に炎症が起きていたり、膿や腫れがひどいなど重症化している場合は、皮膚科を受診してください。
さまざまな対処法をご紹介しましたが、セルフケアでは即効性は期待しづらく、限界があります。ニキビ外来をおこなっている皮膚科もあり、専門医による治療を受けることで、早くキレイに背中ニキビを改善できるでしょう。
また背中ニキビの状態には個人差があります。市販薬を使用しても効果が感じられないなど、少しでも心配な場合は早めに皮膚科を受診しましょう。
背中ニキビには背中脱毛も効果的
背中は自分で直接見えないため気づきづらいですが、意外と毛が生えています。しかし自己処理しようとしても鏡越しにしか見ることができず、手が届きづらいため、お手入れが難しい部位です。
しかし背中脱毛するとムダ毛のお手入れが減らせるうえ、背中ニキビにも効果があるなんて、本当だったら嬉しいですよね。
ここからは背中の脱毛を行うことで、背中ニキビに対してどのような効果が得られるのか解説します。
背中の脱毛方法や施術回数!メリット・デメリットや注意点はある?
毛穴に詰まりにくくなる
皮脂や古くなった角質などが毛穴に詰まり、雑菌が繁殖することで、背中ニキビができやすくなります。
脱毛は何度か繰り返し施術を受けることで、毛が徐々に細くなったり、生えにくくなるという特徴があります。毛が生えなくなった毛穴は引き締まっていく効果が期待できるため、皮脂や古くなった角質などが詰まりにくくなり、その結果背中ニキビの予防につながるのです。
毛穴が引き締まるとお肌の凹凸がなくなるので、背中脱毛は「お肌をキレイに見せたい」という方にもおすすめです。
雑菌が繁殖しにくくなる
背中は全身のなかでも皮脂腺や汗腺が多い部位です。そのためニキビの原因である皮脂の分泌や汗をかくことが多く、汚れが溜まりやすい部位だと言われています。
背中にムダ毛が生えていると、汗や皮脂が絡みつき、雑菌が繁殖しやすくなります。ムレも発生しやすく、嫌なニオイが発生するなど、衛生的にもよくありません。
背中の脱毛を行うと汚れが絡みつかないので雑菌が繁殖しにくくなり、汗も流れ落ちやすくなるので、ムレやニオイの改善も期待できます。清潔な状態を保ちやすくなり、背中ニキビの改善や予防が期待できるのです。
自己処理による肌トラブルが減少する
背中のムダ毛が気になって、カミソリを使用して自己処理しているという方も多いのではないでしょうか。
カミソリは自宅でいつでもムダ毛を処理できる手軽なアイテムですが、お肌への負担が大きい自己処理方法です。とくに背中は鏡越しにしか見ることができず、手も届きづらいため、お肌を傷つけてしまう恐れがあります。
またカミソリは毛とともにお肌表面の角質も一緒に剃り落としてしまうため、お肌のバリア機能が低下し、乾燥やニキビなどの肌トラブルを引き起こすリスクもあります。カミソリの刺激自体が、背中ニキビを誘発する可能性もあります。
脱毛は何度か施術を重ねることでムダ毛が生えにくくなり、徐々に自己処理の回数を減らすことができます。自己処理の手間がなくなるうえ、お肌へのダメージも軽減できるので、背中ニキビの改善が期待できます。
カミソリ負けの原因や予防法は?カミソリ負けが起きた際の対処法!
背中ニキビと脱毛の関係
背中ニキビの改善を期待して脱毛を検討している場合、背中にニキビがある状態でも脱毛を受けられるのか、気になりますよね。
今はなくても、脱毛の期間中に背中ニキビができてしまう可能性もゼロではありません。
ここからは背中にニキビがあっても脱毛を受けられるのか、解説していきます。
ニキビやニキビ跡があっても脱毛器は使用できる?ニキビと脱毛の関係!
ニキビがあっても脱毛できる?
ニキビやニキビ跡があっても、基本的にはほとんどの脱毛サロンやクリニックで脱毛の施術を受けられます。しかし脱毛サロンやクリニックの方針や、ニキビの状態にもよるので、契約する前に必ずスタッフに相談してみてください。
また脱毛自体は受けられますが、ニキビなどの肌トラブルがあるところにライトやレーザーを照射すると、症状が悪化してしまう危険性があります。
そのためニキビの状態によっては保護シールを貼るなど、ニキビの部分を避けて照射する場合があります。
しっかり全体を施術してほしいという場合や、広範囲にニキビができているという場合は、ニキビを治してから施術を受けることがおすすめです。
照射できるニキビ
脱毛サロンやクリニックによりますが、次のようなニキビの場合は照射できることが多いです。
- 白ニキビ
- ニキビの初期。毛穴に皮脂が詰まってしまい、白く盛り上がっている状態。
- 黒ニキビ
- 毛穴が開いたことにより、白ニキビの皮脂が酸化し、黒ずんでしまった状態。
- ニキビ跡
- ニキビが治った後でも赤みや色素沈着、へこみなどが残っている状態。
照射できないニキビ
脱毛サロンやクリニックによりますが、次のようなニキビがある場合はその部分を避けて照射する場合が多いです。
- 赤ニキビ
- 白ニキビが悪化したことで炎症を起こし、赤く腫れて痛みがある状態。
- 化膿したニキビ
- 赤ニキビがさらに悪化して炎症が激しくなった状態。黄色い膿が見える。
脱毛後のニキビは毛嚢炎?
脱毛後にニキビができた場合、ニキビではなく毛嚢炎という皮膚炎かもしれません。
お肌にはブドウ球菌という常在菌が存在しています。普段は問題ありませんが、脱毛の施術によりダメージを受けバリア機能が低下すると、ブドウ球菌が毛包に入り込んでしまうことがあります。それにより毛嚢炎という白ニキビに似た皮膚炎を起こしてしまうのです。
ニキビはアクネ菌により引き起こされますが、毛嚢炎は黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌によりできるという違いがあります。背中は皮脂が多く分泌されるので、とくに毛嚢炎が起きやすい部位なので注意が必要です。
毛嚢炎は軽度の場合であれば自己治癒力で自然に治ると言われています。患部を清潔にし、刺激を与えないようにしましょう。
しかし広範囲に広がって増えてきた場合や、赤みやかゆみ、痛みなどがある場合は皮膚科を受診してください。
まとめ
- 背中ニキビの原因は汗・皮脂・古い角質などが毛穴に詰まったり、お肌の乾燥、ホルモンバランスや食生活の乱れ
- 背中ニキビができてしまた場合は清潔に保ち、刺激を減らし、スキンケアを行う
- 背中脱毛は背中ニキビを改善・予防する効果が期待できる
- 背中ニキビがあっても脱毛自体は行えるが、ニキビの状態によってはその部分を避けて施術する可能性がある
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