近年脱毛が一般的となり、脱毛器の種類も豊富になったことで、より自分の毛質や体質に合った脱毛をできるようになったことをご存じでしょうか。
例えば、医療脱毛はレーザーの出力が強く、濃く太い毛にアプローチすることができたり、産毛のような細く柔らかいムダ毛の場合にも、相性がいい脱毛器が存在します。
しかし、脱毛器の特徴を理解できていないと、無駄にレーザーを当ててしまい肌に負担をかけてしまう可能性があります。
また、全身脱毛を行う場合にはどのような流れで脱毛の温度がどれくらいなのか気になっている人は多いのではないでしょうか。
そこで今回は、全身脱毛で施術するときの温度や脱毛器の種類や特徴について解説します。
自分に合った脱毛方法を見つけるためにでも、ぜひ最後までチェックしてみてください。
目次
全身脱毛するときの温度
医療脱毛で使用される脱毛器は、レーザーを使用し、ムダ毛にある黒いメラニン色素に温度の高い熱を放出させて、毛根部分の発毛組織を破壊する仕組みになっています。
このときに、毛乳頭にかかる熱の温度は約200〜250℃以上といわれており、このダメージによって毛が生える元である毛乳頭が破壊されています。
もちろん、ムダ毛にアプローチをしているものの、ムダ毛が生えている肌にも少なからず負荷はかかっているため、痛みを感じたり乾燥しやすくなってしまうのはこの熱による影響です。
ちなみに、サロン脱毛の場合には、医療脱毛に比べ出力が抑えられているものの、毛乳頭にかかる熱の温度は約70℃といわれています。
サロン脱毛はあくまでも毛の減毛や抑毛をもくてきとしているため、熱の温度も4分の1と控えめな温度設定となっています。
脱毛施術を行うことで、しっかりと脱毛効果を感じたい方は医療脱毛がおすすめです。
痛みに敏感な方や、つるつる肌でなくても問題ないと感じている方はサロン脱毛を選ぶなど、目的に合わせて脱毛方式を選択できると効率よく脱毛を進めることができます。
医療脱毛の脱毛方式とは
医療脱毛を選択する場合、脱毛方式にも注目してみてください。
実は医療脱毛には、蓄熱式脱毛と熱破壊式脱毛の2種類があります。
違いを理解することで、より自分に合った納得のいく脱毛方法を選択できるようになるので、ぜひ参考にしてみてください。
蓄熱式脱毛の特徴
蓄熱式脱毛は出力の低いレーザーを連続で照射し、毛根より浅い場所にあるバルジ領域にダメージを与えて施術を行う方法です。
バルジ領域とは、発毛の命令を出す器官であり、バルジ領域にダメージを与えることで発毛組織に刺激を与え、次に生えてくる毛を抑制することが期待できます。
もう一つの熱破壊式脱毛と比べると、脱毛効果を実感するまでに時間がかかる傾向にありますが、脱毛の効果自体は熱破壊式と大きな差はありません。
蓄熱式脱毛についてまとめたので、以下も参考にしてみてください。
照射方法 | 出力の低いレーザーを連続で照射する |
レーザー熱の温度 | 急激な上昇はなく、じわじわと加熱される |
痛みの程度 | 温かさを感じるものの、強い痛みは感じにくい |
肌への影響 | 熱破壊式に比べるとダメージが少ない |
医療脱毛というと痛みが強いイメージが強いですが、蓄熱式脱毛の場合には熱による温度上昇が緩やかなため、痛みを感じにくくリスクが少ない点は嬉しいポイントといえます。
熱破壊式の特徴
次に、2つ目の熱破壊式ですが、蓄熱式脱毛とは異なり、バルジ領域よりも皮膚の深い毛母細胞とよばれるムダ毛の元となる部位にダメージを与えて施術を行う方法です。
毛母細胞まで刺激を届ける必要があるため、施術時の痛みを感じやすい傾向にあります。
熱破壊式脱毛についてもまとめたので、以下も参考にしてみてください。
照射方法 | パワーの強いレーザーを単発で照射する |
レーザー熱の温度 | 急激に上昇し、最初から加熱された熱で施術する |
痛みの程度 | 痛みを感じやすく、輪ゴムでパチッと皮膚を弾くような痛さ |
肌への影響 | 強い出力でアプローチするため、蓄熱式よりダメージが大きい |
痛みを感じる分、脱毛をしたという体感を感じやすいのが特徴といえます。
蓄熱式脱毛と熱破壊式脱毛の違い
蓄熱式脱毛と熱破壊式脱毛の特徴が理解できたところで、この2つの種類の脱毛方式の違いについてもう少し詳しく紹介していきます。
比較をすることで、さらに脱毛について知ることができるので、ぜひ参考にしてみてください。
施術時の全身脱毛の温度の違い
先ほども簡単に紹介しましたが、蓄熱式脱毛と熱破壊式脱毛で使用する施術の温度の違いがあります。
蓄熱式脱毛の場合には、サロン脱毛のように弱い出力のレーザーを同じ箇所に数回照射し、蓄えられた熱によってじわじわとダメージを与えます。
バルジ領域が破壊されるとされるだいたい65度を目安にじわじわと加熱し脱毛していきます。
熱破壊式脱毛の場合には、脱毛器によるものの熱の温度は約200〜250℃以上と一点集中型で、一気に高温の熱を加えます。
温度の違いは、この2つの脱毛器の一番の違いといっても過言ではありません。
毛が抜けるまでの期間の違い
蓄熱式脱毛の場合、効果が期待できないと耳にしたことがある人は多いのではないでしょうか。
その理由は、毛が抜け落ちるまでに時間がかかることが挙げられます。
蓄熱式脱毛と熱破壊式脱毛の脱毛効果の違いをまとめました。
蓄熱式脱毛 | 2週間〜1ヶ月前後 |
熱破壊式脱毛 | 数日〜2週間前後 |
蓄熱式脱毛は、バルジ領域に照射することで、次に生えてくる毛を抑制する仕組みです。
毛が抜けるのは今生えている毛ではないため、抜け落ちるまでに2週間〜1ヶ月前後と時間がかかる傾向にあります。
一方で、熱破壊式脱毛は、今生えている毛にダメージを与える仕組みです。
そのため、毛が抜け落ちるスピードも早く、脱毛効果をすぐに目で見える形で確認したい人にはおすすめです。
ただし、蓄熱式と熱破壊式で毛が抜け落ちるまでの期間に差があるものの、脱毛効果に大差はありません。
蓄熱式脱毛が効果を実感するまでに時間を必要とするため、効果がないと感じてしまう人が多いのです。
痛みの感じ方
蓄熱式と熱破壊式では、蓄熱式の方が痛みが少ない傾向にあります。
蓄熱式は使用する温度が低いことに加え、アプローチする部位が毛根の浅い位置になるため、痛みや肌へのダメージが少なく、肌トラブルのリスクを低くできます。
反対に、熱破壊式は、強い出力でレーザーを照射するため、ゴムを弾いたような強い痛みを感じやすいです。
施術時間
気になる施術時間ですが、蓄熱式と熱破壊式では、蓄熱式の方が短時間で広範囲に照射できる傾向にあります。
理由としては、レーザーを高速で照射できるためスピーディーに施術を行うことができるためです。
反対に、熱破壊式は広範囲での施術は難しく一点集中型で1発ずつ照射していきます。
そのため、蓄熱式脱毛と比較すると、施術時間が長くなりやすい傾向にあり、時間に余裕を持つ必要があります。
日焼け肌や色黒肌への脱毛可否
蓄熱式脱毛は、脱毛ではNGといわれてしまう日焼け肌や色黒肌への脱毛が可能です。
理由としては、メラニン色素の量が多かったとしても、低出力のレーザーを連続して照射するため、火傷などの肌トラブルのリスクが低いためです。
また、熱破壊式に比べ、使用する温度も比較的低く、急激な温度上昇もないため、安心して脱毛を行えます。
反対に、熱破壊式は一般的に火傷などのトラブルを起こしやすいため、施術を断られてしまうケースも多いです。
自分の肌が該当しているのかどうかも、脱毛方式を決める上では事前にチェックし、分からない場合には、カウンセリング時に必ず相談をして、どちらを選択するべきか判断していってください。
どちらの脱毛方式にするか迷う場合
どちらの脱毛方式にすべきか迷う方は、両方の照射方式が備わっているクリニックを選択する方法もあります。
蓄熱式と熱破壊式両方の照射方式を備えていれば、全身脱毛を行う際、毛質やその日の体調に合わせて、専門家と相談しながら、脱毛をすすめることができます。
もし両方の照射方式を取り揃えているクリニックが家の近くにない場合には、痛みが少なく施術時間も短く済む蓄熱式脱毛がおすすめです。
毛根組織を破壊する熱破壊式と比べると、効果を体感するまでに時間はかかるものの、メリットが多いと感じる人が多いです。
紹介したポイントを参考にして、自分に合った照射方式を選んでください。
白髪への脱毛効果
人によっては、全身脱毛を行う上で白髪脱毛が可能か気になっている人も多いのではないでしょうか。
実は蓄熱式も熱破壊式も白髪への脱毛効果は低いとされています。
基本的に医療脱毛の脱毛器は、メラニン色素に反応させて脱毛を行います。
しかし、白髪にはそもそもこのメラニン色素がほとんど含まれていないため、蓄熱式、熱破壊式どちらも脱毛効果は期待できないです。
もし、全身脱毛を行う上で白髪脱毛を必要とした場合には、ニードル脱毛がおすすめです。
ニードル脱毛とは、毛穴に針を刺して電流を流して毛根に刺激を与え、毛根を根絶する脱毛方法で、ほぼ永久脱毛が可能とされています。
電気脱毛とも呼ばれ、白髪に対して最も効果が高い脱毛効果を発揮する脱毛方法です。
光脱毛や医療レーザーとは異なり、毛穴一つ一つに針を刺して施術する仕組みとなっているのが特徴です。
刺した針には電気または高周波が流れるようになっており、しっかりと毛根を破壊することができます。
難点としては、ニードル脱毛は、蓄熱式や熱破壊式に比べ痛みが強く、費用も高額になる傾向にあります。
検討する場合には、しっかりと手順や金額を確認することをおすすめします。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
- 蓄熱式脱毛の場合にはだいたい65度で、熱破壊式脱毛の場合には200~250度程度の熱でダメージを与えている
- 蓄熱式脱毛はメリットが多く、短時間の施術ができて、痛みを感じにくい
- 熱破壊式脱毛は、毛が抜け落ちるのが早く脱毛効果を実感しやすい
- どちらの脱毛方式にするか悩む場合には、両方の照射方式が備わっているクリニックを選ぶのがおすすめ
ぜひ参考にしてみてください。
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